こんにちは、モリ(@ijumori)です。
最近よく目にするジオパーク。
これはなんだと思い、調べてみました。
地域おこし協力隊でも募集があり募集要項などを見ていると、とてもではないが地域おこし協力隊がおこなえるようなものではないと感じたので、今回はそのお話をしたいと思います。
ジオパークとは
では、そもそもジオパークとは何なのでしょうか。
ジオパークとは、貴重な「地質の宝もの」やその地域の自然・文化をまもり、かつ多くの人に知ってもらう・訪れてもらうことを目的としています。
「ジオ(Geo)」は地球や大地、「パーク(Park)」は公園という意味です。貴重な「地質の宝もの」やその地域の自然・文化をまもり、かつ多くの人に知ってもらう・訪れてもらうことを目的としています。
地域にある自然を観光資源として、環境を守りながら観光地化しようというものです。
日本のジオパークとは
では、そんなジオパークという場所は日本にどれくらいあるのでしょうか。
ユネスコの定める基準に基づいて認定された高品質のジオパークである「ユネスコ世界ジオパーク」は日本に9地域あります。
そして、日本ジオパーク委員会が認定した「日本ジオパーク」は43地域あります。(ともに2018年7月現在)
日本ジオパークでは他にも申請中のものが17地域あり、これからさらに歴史的価値や地質学上価値のある場所の登録申請が増えるのではないかと思います。
ジオパークで働くってどういうこと?
そんなジオパークではまれに求人募集がされています。
たとえば、室戸市では2つの求人がありました。
1つは専門職として、もう1つは地域おこし協力隊の活動内容として。
それぞれの募集要項を見てみましょう。
【募集職種】
- 専門職(地質専門員)
【採用期間】
- 平成29年4月1日~平成32年3月31日(雇用期間の更新あり)
※着任時期については、採用日以降のできるだけ早い時期で相談
※なお、6カ月の条件付採用期間を経て、正式採用となります。この6カ月の間に適格でないと判断された場合は正式採用とならない場合があります。
【採用予定人数】
- 1名
【職務内容】
- 室戸ジオパーク推進協議会が実施する事業(室戸ジオパーク遺産の保護と活用、室戸ジオパークの普及と教育活動、ジオパークを活用した社会経済活動、地域住民との連携・コーディネート等)
- 拠点施設の管理・運営(展示物の作成、展示および普及活動の企画・立案、資料の整理・管理等)
- 日本ジオパークネットワークおよび世界ジオパークネットワークへの貢献
- 地質学および地質学と関連した学問のアウトリーチと教育活動
- 国内外の研究者と連携した学術研究とその成果の公表
【応募資格】
- 四年制大学の学部又は大学院において地球科学(地質学など)を専攻又は研究した者で,大学院修士課程修了以上の学歴を有する者,又はこれと同等以上の学力を有すると認められる者。
ただし、博士の学位の取得者や博物館等での勤務およびボランティア経験がある方が望ましい。- PC スキル必須(Microsoft Office, Adobe illustrator)
【給 与】
- 月額 248,000 円(平成29年度)
【諸手当】
- 通勤手当(月額 20,900 円まで)
- 時間外勤務手当
- 住居手当(月額 20,000 円まで)
【賞 与】
- 年2回(6月・12月 各1ヶ月)
【勤務時間】
- 8時30分~21時00分の間で1日7時間45分
【休日休暇】
- 週休2日
- 国民の祝日
- 年末年始
【勤務地】
- 室戸ジオパーク推進協議会事務局(室戸市観光ジオパーク推進課内)
【募集職種】
- ジオパーク活動支援
【採用期間】
- 期間は採用の月から1年間とします。更新があり、最長期間は3年間としますが、協力隊員としてふさわしくないと判断した場合は、雇用期間中であっても委嘱を取り消すことができるものとします。
【採用予定人数】
- 1名
【職務内容】
- 室戸ユネスコ世界ジオパークの地域資源を活用した体験プログラムやジオツアー等の企画開発及び実施
- 教育旅行の誘致及び受入(コーディネート)業務
- 室戸世界ジオパークセンターにおけるガイド活動
- その他、ジオパーク活動の推進に関すること
【給 与】
- 月額166,000円
【諸手当】
- 通勤費相当額の支給あり(自家用車の場合、通勤距離により定額)
- 住宅について、家賃を20,000円まで市が負担
【賞 与】
- 賞与、時間外手当、退職手当等はありません。
【勤務時間】
- 勤務日数:原則 週4日間
- 勤務時間:原則 週29時間 8時30分から17時15分(1日7時間45分)が基本の勤務時間です。
※夜間、土日等の勤務は、週勤務時間内で振替対応となります。
【勤務地】
- 室戸市役所 観光ジオパーク推進課
★2名募集中★「ジオパーク」と「深層水」の室戸市が地域おこし協力隊員を募集します!!★現在4名の隊員が活躍中★より引用
専門職の求人を見ると、研究職に近い職務内容に見受けられますが、地質に詳しい人がジオパークをどのように活用し、コーディネーターとして観光客を案内をし、学芸員のように施設の管理をするということでしょうか。
一方で地域おこし協力隊はツアーガイドのような役割を求められているように見受けられます。
どちらも有期雇用となっています。
与えるものと与えられるものの差が大きい
ジオパークで働くことに対して求められることは専門的なことになってきます。
それに対して、専門知識が必要な人を有期契約で雇い、地域おこし協力隊のような安い報酬で雇いたいというのはいかがなもんでしょう、という意見がツイッターでもいくつか見られました。
ジオパーク専門員の募集見てていつも思うんだけどさぁ、これだけ高いスキルと高学歴求めてて、任期付きでこの給料はないと思うよ。https://t.co/f0d4h6uqUG
— ひできち/伊藤英之 (@hidevolcano) 2017年4月17日
だから、ジオパークもプラネタリウムもそうだけど、専門性求めるくせに契約職員や任期付き採用するのは本当にやめろ。そんなんならハナから募集するなと言いたいレベル。
— よるうどん (@nightudon) 2017年4月17日
全国各地にはまだ知られていない素晴らしい場所が眠っているでしょうし、後世に残していく必要があるでしょう。
そのためジオパークとして有効的に利活用し守っていくため、専門性を持った人が必要です。
その活動の中には地元住民の理解を求めることも必要になってくることもあります。
そうなると長い時間をかけて交渉や話し合いを設けたりすることもあります。
また、ジオパークは維持管理しつつ観光資源として利活用していくものなので、活動はずっと続いて行くものです。
そのため、その地域をより理解したジオパーク専門員を有期で契約するというのは本来の趣旨とは離れているのではないかと思うのです。
最後に
ジオパークを有効に利活用することはとても素晴らしいことでどんどん進めるべきだと思います。
しかし、その地域の資源を理解し価値を把握している人をきちんと確保し、長期にわたって活躍してもらうほうがその地域にとってもいいのではないでしょうか。
そして、求人に応募する側も安心して応募できるのではないでしょうか。
日本には「地質の宝物」が豊富にあり、観光資源としてまだ眠っている場所も多く存在しています。
このような場所をもっと有効活用し、資源として保護していけるようなしくみが作られればいいなと感じました。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
モリ(@ijumori)でした。
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