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こんにちは、モリ(@ijumori)です。
保有株であるステムリム(4599)の2022年7月期 第3四半期決算が6月9日に発表されました。
【事業内容】
大阪大学発、再生誘導医薬開発のバイオベンチャー。生体内に存在する幹細胞を活性化し、損傷組織の再生を誘導する難治性疾患を克服する医薬品・医療機器及び遺伝子治療等製品の研究・開発。【取扱い商品】
PJ1HMGB1ペプチド(01表皮水疱症、02脳梗塞、03心筋症、04変形性膝関節症、05慢性肝疾患)PJ2(01RIM3/潰瘍性大腸炎、02新規ペプチドA/複数の組織損傷疾患、03新規ペプチドB/複数の組織損傷疾患)
決算情報を分析してみようと思います。
ステムリム(4599)の財務分析をしてみた
今回は、ステムリム(4599)の財務分析をしてみます。
2022年7月期 第3四半期 連結経営成績
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 修正1株益 | 発表日 |
---|---|---|---|---|---|---|
19.08-04 | 400 | -391 | -443 | -446 | 08.4 | 20/06/11 |
20.08-04 | 210 | -1,294 | -1,296 | -1,294 | -22.4 | 21/06/10 |
21.08-04 | 22 | -1,506 | -1,497 | -1,500 | -25.4 | 22/06/09 |
22/07 予 | – | – | – | – | – | 22/03/10 |
前年同期比 | – | – | – | – | – |
今期売上は2,200万円で、前年同期比89.1%の減収。
経常利益は-14億9,700円で、前年同期比の経常減益。
× 売上:減少 経常利益:減少
× 増収・経常利益率 マイナス 成長株ではない
今後の研究開発結果に期待します!
2022年7月期 第3四半期 連結財政状態
総資産 | 純資産 | 自己資本比率 | |
---|---|---|---|
19.08-04 | 10,030 | 9,961 | 99.1% |
20.08-04 | 10,091 | 9,880 | 94.9% |
21.08-04 | 9,958 | 9,765 | 89.8% |
22/07 予 | – | – | – |
総資産・純資産ともに前年同期比減少。
△ 純資産が減少している
◎ 自己資本比率50%以上
○ 自己資本比率が10%未満の低下または上昇
2022年7月期 第3四半期 今期予想
決算期 | 区分 | 発表日 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
---|---|---|---|---|---|---|
22/07 本 | 会社予想 | 22/03/10 | – | – | – | – |
22/07 本 | 従来予想 | 22/06/09 | – | – | – | – |
22/07 本 | コンセンサス | 22/06/08 | 674 | -1,350 | -1,343 | -1,343 |
○ 修正の有無:無
2022年7月期 四半期ごとの売上・経常利益
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 発表日 |
---|---|---|---|---|
21.02-04 | 0 | -517 | -517 | 21/06/10 |
21.05-07 | 1,190 | 701 | 713 | 21/09/09 |
21.08-10 | 22 | -489 | -489 | 21/12/09 |
21.11-01 | 0 | -517 | -517 | 22/03/10 |
22.02-04 | 0 | -500 | -491 | 22/06/09 |
2022年7月期 第3四半期に関する定性的情報
再生誘導医薬開発品レダセムチド*(HMGB1より創製したペプチド医薬)について、複数の臨床試験並びに新たな臨床試験開始に向けた研究開発が引き続き進捗
*レダセムチドは、従来の再生医療とは異なり、体外で人工的に培養した細胞の移植や投与を一切必要とせず、薬の投与のみにより患者体内の幹細胞を活用する方法で、損傷した組織の再生を促す全く新しい作用メカニズムに基づく医薬品です。
栄養障害型表皮水疱症治療薬(PJ1-01)の開発
- 2020年3月に終了した栄養障害型表皮水疱症患者を対象とした医師主導治験及び追跡調査(第Ⅱ相試験)のデータ解析結果について、本治験に参加した栄養障害型表皮水疱症患者全例(9例)の解析で、レダセムチド投与により主要評価項目(全身皮膚の水疱、びらん、潰瘍の合計面積の治療前値からの変化率)で、統計学的に有意な改善が確認
- 最終観察時点(投与終了28週後)においても、9例中7例が治療前値を下回る改善を示し、そのうち4例は50%以上の著明な改善を示す
- 有効性維持の評価を目的とした追跡調査試験の終了後の観察時点(投与終了後52週後)においても有効性を確認
- 栄養障害型表皮水疱症に対するレダセムチド治療効果の長期持続性も確認
- 副次評価項目(安全性評価)では懸念となる有害事象は観察されず、本治験において栄養障害型表皮水疱症患者におけるレダセムチド投与の有効性と安全性が確認
脳梗塞治療薬(PJ1-02)の開発
- 本医薬品のライセンス先である塩野義製薬より、2021年12月に第Ⅱ相臨床試験の主要評価項目を達成した旨の連絡あり
- 急性期脳梗塞患者に対するレダセムチドの有効性が確認
- 副次評価項目である安全性においては、有害事象の発現率はレダセムチド群とプラセボ群で同程度であり、忍容性が確認
- 今後は本治験の良好な結果を踏まえ、塩野義製薬においてグローバル第Ⅲ相臨床試験への移行に向けた準備を進めていく予定
心筋症治療薬(PJ1-03)の開発
- 大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科学との共同研究において、心筋梗塞や各種心筋症の疾患モデル動物を用いた薬効試験にて顕著な治療効果と作用メカニズムの証明がなされており、現在、大阪大学において第Ⅱ相臨床試験に向けた準備が行われている
- レダセムチドを投与した心筋梗塞モデル動物において、GFP(緑色蛍光タンパク)陽性骨髄由来細胞が心筋梗塞巣へ集積し血管周囲において活発に移動する様子を観察することに成功したことを報告するなど、評価を受ける
変形性膝関節症治療薬(PJ1-04)の開発
- 2020年11月より弘前大学において、変形性膝関節症患者を対象とした医師主導治験(第Ⅱ相試験)が実施されており、2021年12月に患者の組み入れが完了
- 今後は4週間の治療期と48週間の追跡期を経て、データ解析・評価が行われる予定
- レダセムチドは、マウス膝関節軟骨欠損モデルを用いた本剤の非臨床試験で軟骨修復作用等が確認されており、変形性膝関節症患者に対する新たな治療薬となることが期待
慢性肝疾患治療薬(PJ1-05)の開発
- 2020年11月より新潟大学において、慢性肝疾患患者を対象とした医師主導治験(第Ⅱ相試験)が実施されており、2022年6月に患者の組み入れが完了
- 今後は6ヶ月の追跡期を経て、データ解析・評価が行われる予定
- レダセムチドの投与により血清中肝障害指標であるAST及びALTの改善が統計学的な有意差をもって確認
- 肝機能障害の指標であるALB及びT-Bilの改善、肝線維化指標であるHYP量の有意な改善を確認
- 肝機能改善効果、線維化改善効果が確認されていることから、有効な治療法のなかった線維化を伴う慢性肝疾患の患者に対し、新たな治療の選択肢になり得る可能性あり
2022年7月期 第3四半期の年間日足チャート、5年週足チャート
1年間の日足チャートです。
TradingView より画像引用
次は過去5年間の週足チャートです。
TradingView より画像引用
過去4年の決算短信で見る売上・利益の推移
決算期 | 売上高 | 前期比 | 営業利益 | 前期比 | 経常利益 | 前期比 | 当期純利益 | 前期比 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
18/07 | 200 | – | -375 | – | -327 | – | -323 | – |
19/07 | 100 | -50% | -726 | – | -722 | – | -721 | – |
20/07 | 2,100 | – | 415 | – | 361 | – | 347 | – |
21/07 | 1,400 | -33% | -593 | – | -583 | – | -582 | – |
22/07 予 | – | – | – | – | – | – | – | – |
2022年7月期 第3四半期のバランスシート(BS)チャート
はっしゃんのバランスシート[BS]チャート より画像引用
<4599>ステムリム評価:
◎ 自己資本比率98.1%
◎ 流動比率11928.4%
◎ 当座比率11559.1%
◎ 固定長期適合率3.8%
◎ 固定比率3.9%
※当座資産は流動資産のうち現金、預金、受取手形、売掛金、有価証券など即金性の高い科目の合計です
◎ 自己資本比率 優良 50%以上
◎ 流動比率 優良 200%以上
◎ 当座比率 優良 150%以上
◎ 固定長期適合率 優良 80%以下
◎ 固定比率 優良 100%以下
まとめ
ステムリム(4599)の財務分析をしてみました。
参考にしたのは、はっしゃんさんの書籍とブログです。
各研究開発が進んでいるようですね。それぞれ結果は良好みたいです。
しかし利益は赤字拡大しています。研究費用がかさむのでしょうか。
研究開発が進み、治療薬の効果が認められれば一気に業績が改善されるでしょう。
前々回の決算が発表された際はストップ高となりました。今回の決算発表の内容はあまりインパクトがなかったのでしょうか。
決算発表翌日の株価は+1.19%という結果になりました。地合いが悪かった中でプラスで引けたのは良かったと言えるかもしれません。
脳梗塞治療薬(PJ1-02)のライセンス先である塩野義製薬の決算も良かったため、このまま上昇していってくれるとうれしいです。
今後も分析を続けていきます。
これまでの「資産運用」に関するまとめ記事はこちらから
「世界を物書きで!」における「資産運用」に関するまとめ記事はこちらにまとめています。ぜひ読んでいってください。
▼「世界を物書きで!」における「資産運用」に関するまとめ記事
投資初心者にはこの本がおすすめです。
※当ブログでは、具体的な銘柄や投資信託について言及することがありますが、売買の推奨等を目的としたものではありません。最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いします。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
モリ(@ijumori)でした。