こんにちは、モリ(@ijumori)です。
群馬県の地域おこし協力隊募集相談会というのがありまして、参加してきました。
5、6つの自治体のプレゼンがあったり、その後は各自治体と個別相談ができたりと、いい相談会でした。
相談会のプログラムは17時スタートで、初めの1時間はNPOの方と農業団体の方の話が30分ずつあって、その後の1時間で各自治体のプレゼンがあり、その後1時間30分の各自治体と個別相談という流れでした。
群馬県には縁遠いので、こんな地域があるんだとか、けっこう都会的な雰囲気なところなんだとか、初めて知ることも多く、楽しく参加できたんですが、始めの農業団体の方の話で、農業をやるために移住した女性の話が少し気になりました。
これは、移住者への忠告だ
農業団体からは、代表の方と、農業をするために移住をしたという女性の2名がお話をされました。その女性の話がとても引っかかりました。
その女性の方は、Iターンで移住して9年が経つそうです。
農業をするための移住先を探している中で、たまたま農業体験をしているという情報を見て、その地域に行ってみたそうなんですが、とにかくみんな優しいし、自然が多くて水が綺麗で野菜もおいしくて、一気に虜になったといいます。
そして、農業研修や受け入れ体制が整っていることもわかり、移住の決断をしたそうです。
さて、移住して1,2年は自然相手の農業はとても難しく、辛かったといいます。やっとここ2、3年でここでの生活も楽しくなってきたと言っていました。そして、その地域でしか作られていない伝統野菜の種芋を、よそ者の私にもやっと分けてもらうことができたと喜んでいました。
そういった話の中で、ちゃんとは覚えていないんですが、よそから移住するのに大切なことは、のような話が始まったんです。
その内容は、地域に昔からある習慣、風習を受け入れ、よそ者であるという自覚を持って地域に入っていかなければならない、というようなことでした。まあ郷に入っては郷に従えということわざがあるくらいですから、それはある意味正しいのかもしれません。
でもその女性はもうそこで9年も生活をしているんです。種芋の話も、「よそ者の私に」って、いつまでよそ者扱いされているんですか。いつまでよそ者の身でいるんですか、と私は思いました。
おそらくその村の(町だったかな)多くの住民はそこで長いこと生活をされてきているんでしょうから、外から来た人はいつまでもよそ者という認識なんだと思います。
幸い、移住した本人が今は楽しいと言って農業を生業として生活しているので、その地域がどうこうではありませんが、その女性の話を聞いた時に、「地域ってなんだろう」「誰かのものなのかな」と考えこんでしまいました。
地域おこし協力隊と移住者
地域おこし協力隊は、今でも失敗例がたくさん挙がってきています。その原因の多くは、地元と隊員のミスマッチにあると思います。
協力隊の人は月の報酬が16万円程度もらえます。これは国から支出されています。つまり自治体にとっては、ただで、人がひとり雇えるようなものです。ならば使わない手はないということで、今や多くの自治体で協力隊の募集がされています。おかしなことに、求人情報サイトにも協力隊の募集が載っています。人を求む=求人。間違ってはいないか。。。
田舎に行けば行くほどカースト制度が残っていて、協力隊は新参者なので一番の下っ端で、雑用係として何から何まで使っていいものだと思っている地域もあるようです。こういう意識が強いところで失敗例が多いように思います。
先ほどの女性は協力隊として赴任したわけではなく、新規に移住したのですが、やはり、新参者であり、よそ者なので、直接的な表現こそありませんでしたが、苦労はたくさんあったようです。
よそ者はいつまでよそ者なのか
よく「若者、バカ者、よそ者」がイノベーションを起こすと言われますが、本当のところどうなんでしょうね。
今回の相談会に参加して、自治体の人と直接話す機会があったのですが、もう何から手を付けていいのかわからないからゼロベースで何でもしてほしいといった声があったり、富岡市なんかだと、養蚕文化を守りたいといった具体的なメッセージがあったりと、今回話を聞けた自治体からは、どうにかしたいという思いは伝わってきました。
では、一方で、地元の住民はどう思っているのか。よそ者が、なにか新しいことを始めることに、どう思うのか。そういうところが、地域おこし協力隊の今の募集の仕方、働き方だと、結果が出しにくいんじゃないかと思います。
とはいえ、今自分に解決できる答えは見つかっていないので強く文句も言えませんが、そろそろ制度の運用の仕方が変わってくる頃なんじゃないかなと考えてもいます。
今回の説明会に参加して、群馬県のどこかに応募する気にはなりませんでしたが、どこか、希望とマッチする所があれば協力隊として赴任するつもりでいますので、今後も情報収集したいと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
モリ(@ijumori)でした。
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