4041 日本曹達
中立- 配当利回り
- 4.60%
- 配当性向
- 48%
- DOE
- 4.22%
- 総合スコア
- 74.1pt
用語の解説(クリックで開く)
- 配当利回り
- 直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
- 配当性向
- 配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
- PER
- 株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
- PBR
- 株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
- ROE
- 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
- ROA
- 当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
- DOE
- 配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
- 自社利回り比(sy)
- 現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
- 連続増配
- 分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
- 非減配
- 配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
- 自己資本
- 会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
- 自己資本比率
- 自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
- フリーキャッシュフロー
- 本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
- 時価総額
- 株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
- EPS
- 1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
- BPS
- 1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
- 営業利益率
- 営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
- 5年平均利回り水準
- 配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
- 5年最低利回り水準
- 配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
- 減配
- 配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。
1. 企業概要
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 銘柄コード | 4041 |
| 業種 | 化学 |
| 配当利回り(株価ベース) | 4.60% |
| 1株配当(最新期・分割調整済) | 160.00円 |
| 総合判定 | 中立 |
| 総合スコア | 74.1 |
| 連続増配 | 2年 |
| 非減配 | 7年 |
| 配当性向 | 47.54% |
| PER / PBR | 10.40 / 0.92 |
| ROE | 9.27% |
| DOE(株主資本配当率) | 4.22%(業種中央値 2.48%) |
日本曹達は化学セクターに属し、決算期は3月です。時価総額は約1,935億円。PERは10.4倍、PBRは0.92倍で、PBRは化学業種の中央値0.80倍をわずかに上回ります。
稼ぐ力を見ると、ROEは9.27%で業種中央値の6.49%を上回り、営業利益率も9.84%と業種中央値6.83%より高い水準です。自己資本比率は67.06%。借入に頼らず事業を回している財務体質が数字に出ています。
直近期の売上高成長率は-2.00%と小幅なマイナスでした。一方でEPSは336.54円、前期からの伸びは23.47%です。売上が縮んでも利益は増えた形で、コストや採算の改善が利益を押し上げたと読めます。
以降の章では、この財務をもとに配当の姿を順に見ていきます。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
2. 配当の魅力
| 期間 | 最大 | 平均 | 最小 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 9.17% | 5.78% | 4.00% |
| 3年 | 6.84% | 5.23% | 4.00% |
| 1年 | 5.07% | 4.65% | 4.00% |
| 現在 | 4.60% | — | — |
| 会計年度 | 1株配当 (分割調整済) | 配当性向 | EPS |
|---|---|---|---|
| 17/03 | 30.00円 | 20.90% | 144円 |
| 18/03 | 30.00円 | 28.39% | 106円 |
| 19/03 | 18.00円 | 18.72% | 96円 |
| 20/03 | 40.00円 | 35.67% | 112円 |
| 21/03 | 40.00円 | 43.11% | 93円 |
| 22/03 | 90.00円 | 39.61% | 227円 |
| 23/03 | 120.00円 | 40.08% | 299円 |
| 24/03 | 120.00円 | 40.17% | 299円 |
| 25/03 | 140.00円 | 73.38% | 191円 |
| 26/03 | 160.00円 | 47.54% | 337円 |
DOEで見る減配しにくさ
DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。
この会社のDOEは4.22%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は2.48%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。
月次の配当利回りを線で描き、5年の最大・平均・最小を水準線で重ねたグラフです。線が平均を下回る期間は、株価が上がって利回りが薄まった局面を表します。日本曹達の現在の利回りは4.60%で、5年平均5.78%より低めです。2022年4月の8.64%を含め、5年の最高は9.17%でした。
5年・3年・1年のそれぞれについて、最大・平均・最小の利回りを棒で並べたグラフです。期間が短いほど直近の姿に近づきます。平均は5年で5.78%、3年で5.23%、1年で4.65%と下がっており、いまの4.60%は1年平均とほぼ同じ位置にあります。
年度ごとの1株配当を棒にしたグラフで、株式分割は調整済みです。右へ伸びるほど最近の年度になります。日本曹達は2019年の18円から2026年の160円まで増え、連続増配は2年、非減配は7年です。2017年から2019年にかけて30円から18円へ下がった年もあります。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
いまの配当利回りは4.60%です。5年平均の5.78%は下回りますが、直近1年の平均4.65%とはほぼ同じ水準。5年間の最高は9.17%、最低は4.0%でした。
配当額は大きく変わりました。分割調整後の1株配当は2019年の18円から2026年の160円へ伸びています。連続増配は2年、非減配は7年で、最後の減配は2019年です。25年分のデータのなかには、2017年の30円から2019年の18円へ下がった局面も含まれます。ここは頭に入れておきたい点です。
配当性向は47.54%。2025年は73.38%まで上がっていたので、2026年は利益の伸びで余裕が戻った形です。
DOE(株主資本配当率)は4.22%です。純資産に対してどれだけ配当を払っているかを示し、利益の増減に左右されにくいため、減配しにくさの目安として使われます。業種中央値は2.48%、全国の目安は2〜4%で、日本曹達はそのレンジの上端を超えています。還元に積極的な水準と言えますが、純資産に対する配当負担が重いとも読めます。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
3. 業績と財務の安定性
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ROE | 9.27% |
| ROA | 5.95% |
| DOE | 4.22% |
| 自己資本比率 | 67.06% |
| EPS / BPS | 337 / 3820 |
| 収益性スコア | 1.46 |
| 還元スコア | 1.35 |
| 割安スコア | 0.76 |
ROEは9.27%、ROAは5.95%、営業利益率は9.84%。3指標とも化学業種の中央値(6.49%・3.94%・6.83%)を上回っています。
自己資本比率は67.06%と厚く、フリーキャッシュフローは約108億円のプラスです。配当の原資になる現金を稼げているかを確認するには、この数字が手がかりになります。
EPSの推移には波があります。2025年は190.79円まで落ち、2026年は336.56円へ戻しました。配当性向も同じ動きで、2025年の73.38%から2026年は47.54%に下がっています。利益が崩れた年には配当が利益に迫り、回復した年には余裕が生まれる、という関係が見えます。
売上高成長率は-2.00%。利益は伸びても売上は縮んでいるため、増益が続くかどうかは、あなた自身の目で決算を追って確かめてください。
4. 割安度
PERは10.4倍で、業種中央値の27.25倍を大きく下回ります。PBRは0.92倍。こちらは業種中央値0.80倍より少し高めです。利益の面では低い倍率、純資産の面では中央値並みという、見え方が分かれる組み合わせになっています。
利回りの面から見ます。現在の4.60%は、5年平均5.78%より低く、3年平均5.23%、1年平均4.65%に近い位置です。5年の最高9.17%からは大きく離れています。
スコアの内訳では、割安スコアが0.763、自社利回り比が0.8でした。自社の過去平均より利回りが低い分、この項目は控えめな評価になっています。
比べる軸によって印象が変わります。PERは低く、利回りは過去平均より薄い。両方を並べて読むのが筋です。
過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。
| 区分 | 株価水準(対応利回り) |
|---|---|
| 現在株価 | 3695円(利回り4.60%) |
| 5年平均利回りに戻る株価 | 2941円(利回り5.78%) |
| 5年最高利回り時の株価 | 1854円(利回り9.17%) |
| 5年最低利回り時の株価 | 4250円(利回り4.00%) |
いまの株価は2941円(5年平均利回り水準)と4250円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約20.4%下がる計算です。
株価の推移に、過去の利回り水準から逆算した株価ラインを重ねたグラフです。売買を推奨するものではなく、利回りの基準点を株価に直した目安です。年間配当170円で計算すると、5年平均利回り水準の株価は2,941円、5年最低利回り水準は4,250円。現在の株価3,695円はこの2本のあいだにあります。
5. 総合判断
総合判定: 中立(スコア 74.1)
総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。
判定根拠:
自社平均より低利回り
+ 利回り4%以上
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)
総合スコアは74.1点、判定は「中立」です。収益性スコア1.46、還元スコア1.352と高い評価が並ぶ一方、割安スコアは0.763にとどまりました。判定根拠は「自社平均より低利回り」。加点は利回り4%以上と、DOE2%以上かつ業種平均以上の2つで、注意項目と異常値の検出はありません。
配当の持続性を試したのは2025年です。EPSが190.79円まで落ち、配当性向は73.38%へ跳ねましたが、1株配当は120円から140円へ引き上げられました。利益が細った年にも配当を削らなかったことが、非減配7年という数字の中身です。支えているのは自己資本比率67.06%と約108億円のフリーキャッシュフローで、2026年はEPS336.56円の回復により配当性向が47.54%まで戻っています。ただしDOEは4.22%と業種中央値2.48%を大きく上回り、純資産に対する配当負担は重い部類。2025年のような減益が再び来れば、配当性向が70%台に戻る構図は残っています。
シグナルは2方向に割れています。PERは10.4倍で業種中央値27.25倍を大きく下回るのに、利回り4.60%は自社の5年平均5.78%より低い。私はこの食い違いを、株価が2021年9月の1,416.5円から3,695円まで上がった結果として読みます。利回りを押し下げたのは配当の縮小ではなく株価の上昇で、分割調整後の1株配当は同じ期間に40円から160円へ増えました。
バリュートラップ(見た目の指標は安いのに、業績の悪化で株価も配当も下がっていく状態)の兆しを探すなら、売上高成長率-2.00%がその一つです。売上が縮むなかで利益を伸ばした2026年の形が続くのか。EPSは2025年190.79円、2026年336.56円と振れ幅が大きく、低いPERがこの振れ幅を織り込んだ評価なのかは、数字だけでは切り分けられません。あなたが配当の続き方を重視するなら、次の決算で売上の減少が止まるかどうかが、この判断の土台を確かめる材料になります。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
6. よくある質問
日本曹達の株価は割安ですか、割高ですか?
配当利回りは4.60%で、過去5年平均の5.78%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。
同社は何年連続で増配していますか?
2年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また7年間、配当を減らしていません。
同社の配当性向はどのくらいですか?
配当性向は約48%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。
同社は過去に減配したことがありますか?
直近の減配は2019年で、それ以降は減配していません。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

