3003 ヒューリック
- 配当利回り
- 3.71%
- 配当性向
- 41%
- DOE
- 5.20%
- 総合スコア
- 78.5pt
用語の解説(クリックで開く)
- 配当利回り
- 直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
- 配当性向
- 配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
- PER
- 株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
- PBR
- 株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
- ROE
- 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
- ROA
- 当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
- DOE
- 配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
- 自社利回り比(sy)
- 現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
- 連続増配
- 分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
- 非減配
- 配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
- 自己資本
- 会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
- 自己資本比率
- 自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
- フリーキャッシュフロー
- 本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
- 時価総額
- 株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
- EPS
- 1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
- BPS
- 1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
- 営業利益率
- 営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
- 5年平均利回り水準
- 配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
- 5年最低利回り水準
- 配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
- 減配
- 配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。
1. 企業概要
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 銘柄コード | 3003 |
| 業種 | 不動産業 |
| 配当利回り(株価ベース) | 3.71% |
| 1株配当(最新期・分割調整済) | 62.00円 |
| 総合判定 | 対象外 |
| 総合スコア | 78.5 |
| 連続増配 | 13年 |
| 非減配 | 13年 |
| 配当性向 | 41.20% |
| PER / PBR | 11.30 / 1.41 |
| ROE | 12.74% |
| DOE(株主資本配当率) | 5.20%(業種中央値 2.58%) |
企業概要
ヒューリック株式会社は、不動産業に区分される銘柄です。私がまず目を引かれたのは、営業利益率の高さでした。25.68%という水準は、同業種の中央値10.20%を大きく上回ります。賃貸収入を軸にしたビジネスモデルは、一度契約を取ると収益が積み上がりやすい性質を持ちます。
時価総額は約1兆3059億円。東証でも大型株の部類に入ります。自己資本利益率(ROE)は12.74%で、業種中央値8.49%より高い水準です。自己資本比率は26.79%とやや低めですが、不動産業は保有物件を担保に資金調達する構造上、他業種より低くなりやすい指標です。
売上高成長率は22.96%、EPS成長率は11.96%と、いずれもプラスで推移しています。規模の拡大と収益性の向上が同時に進んでいる、と数字は語っています。1株当たり利益(EPS)は150.5円、1株当たり純資産(BPS)は1202.76円です。
2. 配当の魅力
| 期間 | 最大 | 平均 | 最小 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 5.65% | 4.26% | 3.05% |
| 3年 | 4.91% | 4.01% | 3.05% |
| 1年 | 4.18% | 3.65% | 3.05% |
| 現在 | 3.71% | — | — |
| 会計年度 | 1株配当 (分割調整済) | 配当性向 | EPS |
|---|---|---|---|
| 16/12 | 17.00円 | 32.08% | 53円 |
| 17/12 | 21.00円 | 32.62% | 64円 |
| 18/12 | 25.50円 | 33.92% | 75円 |
| 19/12 | 31.50円 | 35.42% | 89円 |
| 20/12 | 34.50円 | 37.80% | 91円 |
| 21/12 | 39.00円 | 38.58% | 101円 |
| 22/12 | 42.00円 | 40.38% | 104円 |
| 23/12 | 50.00円 | 40.21% | 124円 |
| 24/12 | 54.00円 | 40.17% | 134円 |
| 25/12 | 62.00円 | 41.20% | 150円 |
DOEで見る減配しにくさ
DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。
この会社のDOEは5.20%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は2.58%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。
配当利回りの月次推移を追ったグラフです。線が5年平均(4.26%)より下にあるときは、株価が買われて利回りが薄くなっている状態を示します。直近の利回りは3.71%で、5年平均をやや下回る位置にあります。
5年・3年・1年それぞれの利回りレンジ(最大・平均・最小)を並べた棒グラフです。期間を短く取るほど平均値が下がっており、1年平均は3.65%まで縮んでいます。直近になるほど株価水準が切り上がってきたことが読み取れます。
年度別の配当金額(分割調整済み)を並べた棒グラフです。2012年の2.5円を底に、13年連続で棒が伸び続けています。2025年は62円まで到達しました。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
配当の魅力(利回り推移・連続増配/非減配)
現在の配当利回りは3.71%です。5年平均の4.26%と比べると、いまはやや低めの水準にあります。株価が上昇し、利回りが相対的に薄まっている、と見ることができます。過去5年の利回りレンジは3.05%〜5.65%で、直近1年の平均は3.65%でした。
配当そのものの実績はどうでしょうか。ヒューリックは13年連続で増配を続けています。非減配年数も同じく13年。25年分のデータのうち、最後に減配があったのは2012年でした。それ以降は一度も配当を下げていません。 ※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
配当性向は41.20%です。利益の4割程度を配当に回し、残りは事業に再投資している計算になります。DOE(自己資本配当率)は5.20%で、業種中央値の2.58%、そして全国的な目安とされる2〜4%のどちらも上回っています。自己資本に対してどれだけ配当を出しているかを示すこの指標が高いと、利益が一時的に落ち込んでも配当を維持しやすいと言われます。ヒューリックの数字は、還元姿勢の強さを裏付けていますね。
3. 業績と財務の安定性
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ROE | 12.74% |
| ROA | 3.26% |
| DOE | 5.20% |
| 自己資本比率 | 26.79% |
| EPS / BPS | 150 / 1203 |
| 収益性スコア | 1.73 |
| 還元スコア | 1.51 |
| 割安スコア | 1.25 |
業績と財務の安定性
ROEは12.74%、ROAは3.26%。どちらも業種中央値(ROE8.49%、ROA2.77%)を上回ります。株主資本をうまく使って利益を生み出している、と数字が示しています。
営業利益率は25.68%で、業種中央値10.20%のおよそ2.5倍です。不動産賃貸を中心とした収益構造は、一度収益基盤を作ると高い利益率を保ちやすい特徴があります。売上高成長率は22.96%、EPS成長率は11.96%。トップラインとボトムラインの両方が伸びています。
一方で、フリーキャッシュフローはマイナス2752.61億円です。かなり大きなマイナス幅ですね。不動産業は物件の取得や開発に多額の投資を伴うため、成長期にはフリーキャッシュフローが赤字になりやすい業種です。数字だけを見て身構える必要はありませんが、投資フェーズにあることは押さえておきたいポイントです。
自己資本比率は26.79%。他業種の基準で見ると低めに映りますが、不動産業は物件を担保にした借入を活用する構造を持つため、この比率が低いこと自体は業種特性として捉えられます。PBRは1.414倍で、業種中央値1.053倍より高い水準にあります。
4. 割安度
割安度
PER(株価収益率)は11.3倍です。業種中央値の9.715倍と比べると、やや高い水準にあります。利益に対して株価が割安とは言い切れない、というのが数字の示すところです。
PBR(株価純資産倍率)は1.414倍。こちらも業種中央値1.053倍を上回っています。純資産の観点からも、割安感は強くありません。
配当利回りの面では、現在の3.71%が5年平均4.26%を下回っています。過去5年の利回りレンジ(3.05%〜5.65%)の中では、中央よりやや下寄りの位置です。利回りだけを基準にすると、株価は過去5年の平均的な水準よりやや高いところにある、と読めます。
PER・PBR・利回りのいずれの尺度で見ても、ヒューリックはいま業種平均や自身の過去水準と比べて割安な水準とは言いにくい状態です。この点は、投資判断の材料として押さえておく必要があります。
過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。
| 区分 | 株価水準(対応利回り) |
|---|---|
| 現在株価 | 1804円(利回り3.71%) |
| 5年平均利回りに戻る株価 | 1573円(利回り4.26%) |
| 5年最高利回り時の株価 | 1186円(利回り5.65%) |
| 5年最低利回り時の株価 | 2197円(利回り3.05%) |
いまの株価は1573円(5年平均利回り水準)と2197円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約12.8%下がる計算です。
株価の実績に、配当利回りを基準にした3本の水準線を重ねたグラフです。1,572.8円は5年平均利回り(4.26%)に相当する株価水準、1,185.8円は5年最高利回り(5.65%)に相当する水準、2,196.7円は5年最低利回り(3.05%)に相当する水準です。直近株価の1,803.5円は、5年平均水準と5年最低水準のあいだに位置しています。
5. 総合判断
総合判定: 対象外(スコア 78.5)
配当性向超過・FCFマイナス・データ欠損など、本システムの足切り条件に該当しました。参考情報としてご覧ください。
判定根拠:
FCFマイナス
+ ROE10%以上の高収益
+ 10年連続増配
+ 利回り3%以上
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)
総合判断
本サイトのスコアリングでは、ヒューリックは「対象外」の区分に位置づけられます。この分類は、フリーキャッシュフローがマイナスである点を踏まえた結果です。不動産業は投資フェーズでフリーキャッシュフローが赤字化しやすい業種ですが、本サイトの評価モデルはこの点を機械的に減点材料として扱います。
一方で、加点要素は多く並んでいます。ROE12.74%という高い収益性、13年におよぶ連続増配の実績(※自動算出値。重要な投資判断の前には企業のIR資料での確認を推奨します)、3.71%という配当利回り、そして業種平均を上回るDOE5.20%。いずれも配当株として見たときに評価しやすい材料です。
総合スコアは78.5点、コンポジットスコアは1.569です。内訳を見ると、収益性スコアが1.731と最も高く、還元スコアが1.509、割安スコアが1.253と続きます。自社の過去利回りと比べた現在の利回り水準を示す「自社利回り比」は0.87。1を下回っているということは、今の利回りが自社の過去平均よりやや低い、つまり株価がやや高めの位置にあることを意味します。
数字を並べると、収益力と還元姿勢は業種平均を上回る一方、フリーキャッシュフローの弱さと、利回り面でのやや割高な株価水準が併存している銘柄だと私は捉えています。どちらを重く見るかは、読む人の投資方針次第でしょう。事業投資が今後どう利益に結びつくか、決算発表を継続して確認する価値がある銘柄です。
6. よくある質問
ヒューリックの株価は割安ですか、割高ですか?
配当利回りは3.71%で、過去5年平均の4.26%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「対象外」です。売買を推奨するものではありません。
同社は何年連続で増配していますか?
13年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また13年間、配当を減らしていません。
同社の配当性向はどのくらいですか?
配当性向は約41%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。
同社は過去に減配したことがありますか?
直近の減配は2012年で、それ以降は減配していません。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

