【連続増配】ネクソン(3659)配当分析|利回り2.32%・2年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

ネクソン(3659)は情報・通信業に分類される、時価総額およそ3.0兆円のオンラインゲーム大手です。まず配当の全体像を数字で押さえます。

項目
銘柄コード 3659
業種 情報・通信業
配当利回り(株価ベース) 2.32%
1株配当(最新期・分割調整済) 45.00円
総合判定 中立
総合スコア 52.3
連続増配 2年
非減配 7年
配当性向 39.31%
PER / PBR 33.40 / 2.86
ROE 8.87%
DOE(株主資本配当率) 3.41%(業種中央値 4.34%)

ネクソンの営業利益率は26.1%。ゲーム事業を主力に、高い利益率を稼ぎます。自己資本比率は75.0%と、財務は極めて厚い部類です。

ROEは8.9%。情報・通信の中央値11.1%をやや下回ります。手元資金が厚いぶん、資本効率の数字は控えめに出ます。

時価総額はおよそ3.0兆円。ただ株価はここ1年で下げており、その動きが利回りにも表れています。

2. 配当の魅力

配当利回りの水準と、増配・減配の記録を見ます。下の表とグラフが手がかりです。

期間 最大 平均 最小
5年 2.44% 0.89% 0.31%
3年 2.44% 1.24% 0.32%
1年 2.16% 1.54% 1.03%
現在 2.32%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2014年12月期 5.00円 29.66% 17円
2015年12月期 5.00円 7.82% 64円
2016年12月期 2.50円 10.81% 23円
2019年12月期 2.50円 1.93% 130円
2020年12月期 5.00円 7.87% 64円
2021年12月期 7.50円 5.82% 129円
2022年12月期 10.00円 8.72% 115円
2023年12月期 10.00円 12.06% 83円
2024年12月期 22.50円 13.91% 162円
2025年12月期 45.00円 39.31% 114円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは3.41%(業種中央値は4.34%)。日本企業の目安2〜4%にきれいに収まります。配当方針は安定寄りです。

いまの利回りは2.32%で、5年平均の0.89%を大きく上回っています。ただしもとは利回りの低い成長株。株価の下落と増配が重なって、線が跳ね上がった形です。

直近1年の平均利回りは1.54%で、5年平均の0.89%を上回ります。この1年で利回りの水準が切り上がりました。

分割調整後の配当は2020年度の5円から2025年度45円へと伸びました。ただ2016年度に減配した跡も残ります。棒の高さの変化を追ってみてください。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

配当利回りは2.32%です。過去5年の平均0.89%を大きく上回ります。これは配当が増えたことと、株価が下げたことの両方が効いています。

配当は伸びています。分割調整後の1株配当は2020年度の5円から2025年度45円へと、大きく増えました。もっとも2016年度には減配した過去もあり、増配の歴史はまだ浅めです。

配当性向は39.3%。利益の4割ほどを配当に回す水準です。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と財務を確認します。

指標
ROE 8.87%
ROA 6.53%
DOE 3.41%
自己資本比率 74.99%
EPS / BPS 114 / 1336
収益性スコア 1.61
還元スコア 0.89
割安スコア 1.55

営業利益率26.1%はゲーム業種らしい高さです。フリーキャッシュフローも2741億円のプラスと、稼いだ現金がしっかり残ります。

自己資本比率75.0%は突出して高く、財務の安全度は高い水準です。

ROE8.9%は業種中央値をやや下回りますが、これは厚い自己資本の裏返しでもあります。

4. 割安度

割安度の区分は中立です。

自社利回り比(sy)は2.61。現在の利回りが過去平均の2倍以上、という数字です。ただしこれは、もともと利回りの低い成長株だったところに、株価下落と増配が重なった結果です。

PBRは2.86倍、PERは33.4倍と高め。利回りは上向いても、株価そのものが安いとは言えません。ゲーム事業は当たり外れで業績が振れやすい点も見ておくべきです。

利回りの数字だけを切り取らず、株価と業績の変動とセットで読むのが正確です。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 2590円(利回り2.32%)
5年平均利回りに戻る株価 6742円(利回り0.89%)
5年最高利回り時の株価 2459円(利回り2.44%)
5年最低利回り時の株価 19355円(利回り0.31%)

いまの株価は6742円(利回りが5年平均に戻る水準)を下回っています。利回りは5年平均より高く、過去のレンジでは株価が低い側にあります。

過去5年の利回りから逆算した株価水準線ですが、もともと利回りが低い時期を含むため、線は現在の株価からかなり離れています。参考程度に見てください。売買を推奨するものではありません。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 52.3)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
割安感が乏しい

総合判定は中立です(スコア52.3)。

評価できる点。26%を超える営業利益率、厚い自己資本、潤沢なフリーキャッシュフロー。稼ぐ力とキャッシュの厚みは確かです。

注意したい点。PER・PBRは高く、割安感は乏しいこと。増配の歴史は浅く、ゲーム事業は業績の振れが大きいこと。

高い利回りの背景には株価の下落もあります。数字の成り立ちを分けて見てください。

6. よくある質問

ネクソンの株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは2.32%で、過去5年平均の0.89%を上回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

2年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また7年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約39%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

同社は過去に減配したことがありますか?

直近の減配は2016年で、それ以降は減配していません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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