【連続増配】鹿島建設(1812)配当分析|利回り2.71%・5年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

鹿島建設(1812)は建設業に属する、時価総額およそ3.1兆円のスーパーゼネコンです。まず配当の全体像を数字で押さえます。

項目
銘柄コード 1812
業種 建設業
配当利回り(株価ベース) 2.71%
1株配当(最新期・分割調整済) 146.00円
総合判定 中立
総合スコア 51.9
連続増配 5年
非減配 14年
配当性向 38.44%
PER / PBR 15.60 / 1.95
ROE 13.07%
DOE(株主資本配当率) 4.83%(業種中央値 3.75%)

鹿島のROEは13.1%。建設業の中央値10.2%を上回ります。ゼネコン大手のなかでも、資本効率は高い部類です。

PBRは1.95倍、PERは15.6倍。業種平均より高い評価を受けています。

時価総額はおよそ3.1兆円。国内建設を代表する会社の一つです。

2. 配当の魅力

配当利回りの水準と、増配・減配の記録を見ます。下の表とグラフが手がかりです。

期間 最大 平均 最小
5年 6.25% 4.19% 1.93%
3年 5.46% 3.56% 1.93%
1年 4.09% 2.71% 1.93%
現在 2.71%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2017年3月期 40.00円 19.80% 202円
2018年3月期 48.00円 19.65% 244円
2019年3月期 50.00円 17.95% 279円
2020年3月期 50.00円 24.88% 201円
2021年3月期 50.00円 27.96% 179円
2022年3月期 58.00円 27.88% 208円
2023年3月期 70.00円 30.70% 228円
2024年3月期 90.00円 37.69% 239円
2025年3月期 104.00円 39.03% 266円
2026年3月期 146.00円 38.44% 380円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは4.83%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は3.75%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。

いまの利回りは2.71%で、5年平均の4.19%を下回っています。株価が買われ、利回りが薄まった局面です。5年間では最高6.25%の時期もありました。

直近1年の平均利回りは2.71%で、5年平均の4.19%より低めです。ここ1年は利回りが縮んだ水準で推移しました。

5年続けて増配中です。棒グラフが右肩上がりに伸びています。減配のない期間も14年におよび、記録は安定しています。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

配当利回りは2.71%です。過去5年の平均4.19%を下回ります。株価が上がったぶん、利回りは薄まっています。

配当は伸びています。1株配当は2021年度の50円から2026年度予想146円へと、5年続けて増えました。減配のない期間は14年に及びます。

配当性向は38.4%。利益の4割ほどを配当に回す水準です。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と財務を確認します。

指標
ROE 13.07%
ROA 4.89%
DOE 4.83%
自己資本比率 39.63%
EPS / BPS 380 / 3037
収益性スコア 1.11
還元スコア 1.14
割安スコア 1.70

ROEは13.1%で建設業の中央値を上回ります。営業利益率7.8%、自己資本比率39.6%と、財務のバランスは保たれています。

フリーキャッシュフローは681億円のプラス。手元の現金を生み出せています。

配当性向38.4%は中庸で、増配を続ける余地を残しています。

4. 割安度

割安度の区分は中立です。

自社利回り比(sy)は0.65。現在の利回りは過去平均を下回ります。過去5年のレンジで見れば、株価は高い側にあります。

数字で言い換えます。利回りが5年平均の4.19%に戻るには、株価が今よりおよそ35%下がる計算です(現在株価5397円に対し、5年平均利回り相当はおよそ3485円)。予測ではなく、過去の利回りからの逆算です。

収益性と配当記録は高く評価できます。ただ株価は過去平均より高い位置にあります。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 5397円(利回り2.71%)
5年平均利回りに戻る株価 3484円(利回り4.19%)
5年最高利回り時の株価 2336円(利回り6.25%)
5年最低利回り時の株価 7565円(利回り1.93%)

いまの株価は3484円(5年平均利回り水準)と7565円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約35.4%下がる計算です。

株価はおよそ3485円(5年平均利回り水準)と、およそ7565円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。過去5年の利回りレンジの内側です。売買を推奨するものではなく、過去の利回りからの逆算です。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 51.9)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
割安感が乏しい/自社平均より低利回り
+ ROE10%以上の高収益
+ 5年連続増配
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)

総合判定は中立です(スコア51.9)。

評価できる点。ROE10%以上の収益性、5年連続の増配、14年におよぶ非減配、DOE2%以上で業種平均を上回る還元姿勢。配当の記録は厚みがあります。

注意したい点。株価の割安感が乏しく、自社の過去平均より利回りが低いこと。

配当の実力と、株価の位置。判定はこの両面をまとめた結果です。

6. よくある質問

鹿島建設の株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは2.71%で、過去5年平均の4.19%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

5年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また14年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約38%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

同社は過去に減配したことがありますか?

直近の減配は2012年で、それ以降は減配していません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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