【連続増配】パン・パシフィックHD(7532)配当分析|利回り0.88%・17年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)は小売業に属する、時価総額およそ3.2兆円の企業です。「ドン・キホーテ」を中核に据えるグループとして知られます。まず配当の全体像を数字で押さえます。

項目値
銘柄コード7532
業種小売業
配当利回り(株価ベース)0.88%
1株配当(最新期・分割調整済)6.80円
総合判定中立
総合スコア43.9
連続増配17年
非減配17年
配当性向23.09%
PER / PBR32.71 / 4.89
ROE15.46%
DOE(株主資本配当率)3.44%(業種中央値 2.34%)

同社のROEは15.5%。小売業の中央値7.5%の2倍を超えます。資本を利益へ変える効率は、同業のなかで高い部類です。

営業利益率は7.2%。薄利多売の小売にあって、規模と回転で利益を積み上げる構造です。

時価総額はおよそ3.2兆円。国内小売の主要プレイヤーの一角です。

2. 配当の魅力

配当利回りの水準と、増配・減配の記録を見ます。ここは記録がとにかく長い会社です。

期間最大平均最小
5年1.13%0.80%0.53%
3年1.13%0.77%0.53%
1年0.86%0.73%0.62%
現在0.88%——
会計年度1株配当(分割調整済)配当性向EPS
2016年3月期1.00円13.95%7円
2017年3月期1.10円12.43%9円
2018年3月期1.30円13.90%9円
2019年3月期1.85円52.47%4円
2020年3月期2.10円18.89%11円
2021年3月期3.00円18.84%16円
2022年3月期3.20円16.56%19円
2023年3月期3.60円18.03%20円
2024年3月期4.20円20.18%21円
2025年3月期6.80円23.09%29円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは3.44%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は2.34%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。

いまの利回りは0.88%で、5年平均の0.80%をわずかに上回ります。過去の自分と比べれば、株価は少し低い側にいます。5年間の最高でも1.13%で、もともと利回りは低めの銘柄です。

直近1年の平均利回りは0.73%で、5年平均の0.80%とほぼ同水準です。利回りのレンジは狭く、安定しています。

17年連続で増配中です。棒グラフがきれいな右肩上がりを描いています。減配のない期間も17年。配当株としての積み上げが際立ちます。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

配当利回りは0.88%です。過去5年の平均0.80%をわずかに上回ります。過去の自分と比べれば、株価はやや低い側にあります。

特筆すべきは増配の記録です。分割調整後の1株配当は17年連続で増えています。減配のない期間も17年。これは配当株として素直に評価できる積み上げです。

配当性向は23.1%。利益の4分の1に満たない配当で、増配を17年続けてなお余裕を残しています。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と財務を確認します。

指標値
ROE15.46%
ROA5.99%
DOE3.44%
自己資本比率41.30%
EPS / BPS152 / 1014
収益性スコア1.91
還元スコア1.12
割安スコア3.41

ROEは15.5%で小売業の中央値を大きく上回ります。自己資本比率は41.3%と、拡大を続けながらも財務のバランスを保っています。

フリーキャッシュフローは709億円のプラス。出店や買収に投資しつつ、現金を残せています。

配当性向23.1%の低さが、長い連続増配を支える余力になっています。

4. 割安度

割安度の区分は中立です。

自社利回り比(sy)は1.1。現在の利回りが過去平均をわずかに上回る、という意味です。過去5年のレンジで見れば、株価は平均よりやや低い側にあります。

とはいえPBRは4.89倍、PERは32.71倍。成長期待を映した高めの評価で、株価そのものが安いというわけではありません。

配当の記録は際立っています。株価の評価は、その成長性への期待とセットで見るのが正確です。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分株価水準(対応利回り)
現在株価965円(利回り0.88%)
5年平均利回りに戻る株価1062円(利回り0.80%)
5年最高利回り時の株価752円(利回り1.13%)
5年最低利回り時の株価1604円(利回り0.53%)

いまの株価は1062円(利回りが5年平均に戻る水準)を下回っています。利回りは5年平均より高く、過去のレンジでは株価が低い側にあります。

株価はおよそ1063円(5年平均利回りに戻る水準)の下にあります。過去5年の利回りで見れば、株価は低い側です。ただPER・PBRは高めで、利回り以外の面では安いとは言えません。売買を推奨するものではなく、過去の利回りからの逆算です。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 43.9)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
割安感が乏しい
+ ROE10%以上の高収益
+ 10年連続増配
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)

総合判定は中立です(スコア43.9)。

評価できる点。ROE10%以上の高い収益性、17年連続の増配、DOE2%以上で業種平均を上回る還元姿勢。配当の積み上げは、国内小売でも屈指の記録です。

注意したい点。利回り自体は0.88%と低く、PBR・PERは高めであること。高い成長期待が株価に乗っています。

連続増配の記録と、株価の評価。この2つを分けて見ると姿がはっきりします。

6. よくある質問

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは0.88%で、過去5年平均の0.80%を上回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

17年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また17年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約23%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

同社は過去に減配したことがありますか?

直近の減配は2008年で、それ以降は減配していません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

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