【高配当】日本郵船(9101)配当分析|利回り3.79%

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

日本郵船(9101)は大手海運会社です。海運は市況の振れが大きく、配当もそれに連動します。まず数字で確認します。

項目
銘柄コード 9101
業種 海運業
配当利回り(株価ベース) 3.79%
1株配当(最新期・分割調整済) 230.00円
総合判定 中立
総合スコア 51.8
連続増配 0年
非減配 0年
配当性向 45.56%
PER / PBR 11.40 / 0.76
ROE 6.92%
DOE(株主資本配当率) 3.09%(業種中央値 2.36%)

日本郵船(9101)は海運業に属します。本レポートは利回り・還元姿勢・財務を表とグラフで整理したものです。

2. 配当の魅力

利回りと配当の推移を、市況の影響を踏まえて見ます。

期間 最大 平均 最小
5年 42.19% 11.31% 3.10%
3年 9.10% 5.30% 3.10%
1年 4.88% 4.40% 3.65%
現在 3.79%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2022年3月期 483.33円 24.27% 1991円
2023年3月期 520.00円 26.08% 1994円
2024年3月期 140.00円 29.91% 468円
2025年3月期 325.00円 30.36% 1070円
2026年3月期 230.00円 45.56% 505円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは3.09%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は2.36%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。

いまの利回りは3.79%です。グラフ左側の突出した高利回りは2022〜2023年の海運ブーム時の特別配当によるもので、平常時の水準とは切り離して見るのが妥当です。

5年平均(11.31%)や最高(42.19%)はブーム期の一時的な高配当を含むため、平常時の目安にはなりません。直近1年の平均は4.40%です。

1株配当はブーム期の480〜520円から140〜325円へ振れ、直近は230円です。海運市況に沿って上下する様子が読み取れます。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

現在の配当利回り3.79% です。ここで注意したいのは過去5年の平均利回り(11.31%)や最高(42.19%)で、これは2022〜2023年のコンテナ運賃高騰による一時的な高額配当(1株480〜520円)が押し上げた数字です。市況の正常化に伴い配当は縮み、直近は230円へ減額されました。ブームの数字ではなく、現在の水準で見るのが実態に近いといえます。

3. 業績と財務の安定性

収益力と財務の健全性を押さえます。

指標
ROE 6.92%
ROA 4.07%
DOE 3.09%
自己資本比率 60.43%
EPS / BPS 505 / 7576
収益性スコア 0.91
還元スコア 1.16
割安スコア

ROEは6.9%、自己資本比率は60.4%と厚く、配当性向は45.6%です。好市況の利益を自己資本の積み増しに回してきたため、財務の余力は大きい状態です。利益そのものは運賃市況で大きく上下します。

4. 割安度

海運は循環色が強く、平均利回りへの回帰という考え方が当てはまりにくい銘柄です。5年平均や最高の利回りは一時的な特別配当に引きずられているため、水準比較には向きません。総合判定は「中立」区分です。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 6076円(利回り3.79%)
5年平均利回りに戻る株価 2034円(利回り11.31%)
5年最高利回り時の株価 545円(利回り42.19%)
5年最低利回り時の株価 7419円(利回り3.10%)

いまの株価は2034円(5年平均利回り水準)と7419円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約66.5%下がる計算です。

5年平均利回り水準の価格は、ブーム期の異常な高配当に引っ張られており目安になりません。現在の配当と株価の関係で見るのが実態に近いです。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 51.8)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
収益性が業種平均未満/自社平均より低利回り
+ 利回り3%以上
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)
△ 直近3年内に減配

市況高で得た利益を財務に厚く回した一方、配当は市況の下降とともに減っています。過去の高利回りは一過性で、現在の配当水準を起点に見る必要があります。

6. よくある質問

日本郵船の株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは3.79%で、過去5年平均の11.31%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約46%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

同社は過去に減配したことがありますか?

直近の減配は2026年で、それ以降は減配していません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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