【連続増配】住友不動産(8830)配当分析|利回り1.20%・4年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

住友不動産(8830)は不動産業の企業です。まずは配当の全体像を数字で押さえましょう。

項目
銘柄コード 8830
業種 不動産業
配当利回り(株価ベース) 1.20%
1株配当(最新期・分割調整済) 44.00円
総合判定 対象外
総合スコア 65.5
連続増配 4年
非減配 4年
配当性向 28.46%
PER / PBR 19.23 / 1.64
ROE 9.16%
DOE(株主資本配当率) 1.66%(業種中央値 2.66%)

住友不動産は都心オフィスビルの賃貸を主力に、マンション分譲・リフォーム事業も手がける大手デベロッパーです。自社保有ビルからの賃貸収入を軸にした収益構造が特徴です。

ROEは9.16%、ROAは2.96%。いずれも不動産業の業種中央値(ROE8.42%、ROA2.76%)を上回ります。PERは19.23倍、PBRは1.64倍。EPSは228.42円、BPSは2,675.04円です。

自己資本比率は34.38%で、ビル保有型のデベロッパーとしては標準的な水準です。

2. 配当の魅力

配当利回りの水準と、増配・非減配の記録を見ていきます。下の表とグラフが手がかりです。

期間 最大 平均 最小
5年 2.11% 1.45% 0.83%
3年 1.93% 1.38% 0.83%
1年 1.64% 1.17% 0.83%
現在 1.20%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2022年3月期 22.50円 14.18% 159円
2023年3月期 26.00円 15.22% 171円
2024年3月期 30.00円 16.05% 187円
2025年3月期 35.00円 17.28% 203円
2026年3月期 44.00円 28.46% 155円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは1.66%と控えめです(業種中央値は2.66%)。還元の厚みはまだ薄い。これから増やす余地と見るか、還元に消極的と見るかは、業績の伸び次第です。

いまの利回りは1.20%で、5年平均の1.45%を下回っています。5年間の最高は2.11%でした。

直近1年の平均利回り(1.17%)も5年平均(1.45%)を下回ります。株価の上昇が続き、利回りが縮んでいる時期だと分かります。

1株配当は2022年の22.5円から2026年予想44円まで、4年でほぼ倍増しています。棒グラフが右肩上がりに伸びているのが分かります。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

配当利回りは1.20%で、過去5年平均の1.45%を下回ります。直近1年平均は1.17%でした。5年間のレンジは最大2.11%・最小0.83%で、利回り自体は他の不動産株と比べても低めの水準にあります。

1株配当は2022年の22.5円から2026年予想の44円まで、4年でほぼ倍増しています。連続増配は4年、非減配も4年です。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

DOEは配当÷自己資本。住友不動産のDOEは1.66%で、全国の目安2〜4%にも業種中央値2.66%にも届きません。配当自体は急ピッチで増えていますが、自己資本に対する還元の厚みという点ではまだ控えめな水準です。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と財務の健全性を確認します。

指標
ROE 9.16%
ROA 2.96%
DOE 1.66%
自己資本比率 34.38%
EPS / BPS 228 / 2675
収益性スコア 1.65
還元スコア 0.79
割安スコア

ROA2.96%・ROE9.16%はいずれも業種平均を上回り、収益効率は良好です。自己資本比率34.38%も安定した水準です。

フリーキャッシュフローはマイナス271.0億円でした。自社保有ビルの取得・開発への投資が先行する年に見られる動きで、デベロッパー特有のキャッシュフロー変動です。本システムのスコアリングでは不動産業もFCFの足切り対象となっており、これが「対象外」に分類される主因です。

配当性向は28.46%で、30〜50%の安心ゾーンよりやや低めです。増配ペースの速さの割に性向はまだ低く、増配の余地は大きいと読めます。

4. 割安度

総合スコアによる区分は「対象外」です。フリーキャッシュフローがマイナスだったため、本システムの足切り条件に該当しました。自社利回り比(sy)は0.83で、今の利回り1.20%は過去5年平均1.45%より低く、株価は自社の過去水準と比べてやや高い側にあります。

株価水準では、現在の3,680円に対し、利回りが5年平均に戻る株価は3,034.5円。今の株価はそこから約17.5%高い位置にあります。5年で最も利回りが低かった時の株価水準は5,301.2円で、現在地はまだその手前です。売買を推奨するものではありませんが、自社の過去レンジの中では中央よりやや高い位置にいる銘柄です。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 3680円(利回り1.20%)
5年平均利回りに戻る株価 3034円(利回り1.45%)
5年最高利回り時の株価 2085円(利回り2.11%)
5年最低利回り時の株価 5301円(利回り0.83%)

いまの株価は3034円(5年平均利回り水準)と5301円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約17.5%下がる計算です。

株価は3,034.5円(5年平均利回り水準)を上回る3,680円にあります。配当利回りで見た株価水準としては、過去5年の中でもやや高い側です。

5. 総合判断

総合判定: 対象外(スコア 65.5)

配当性向超過・FCFマイナス・データ欠損など、本システムの足切り条件に該当しました。参考情報としてご覧ください。

判定根拠:
FCFマイナス
+ 3年連続増配

総合スコアは65.5点ですが、判定は「対象外」です。4年連続の増配という加点材料がありながら、フリーキャッシュフローのマイナスという足切り条件に引っかかりました。

異常値の検知はなく、減配の実績もありません。ROE・ROAは業種平均を上回っており、収益力そのものは堅調です。ビル取得への投資サイクルの中でのキャッシュフローの動きを、今後の決算で追いかける価値があります。

6. よくある質問

住友不動産の株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは1.20%で、過去5年平均の1.45%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「対象外」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

4年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また4年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約28%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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