【高配当】東京海上(8766)配当分析|利回り2.69%・4年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

東京海上ホールディングス(8766)は保険業の企業です。まずは配当の全体像を数字で押さえましょう。

項目
銘柄コード 8766
業種 保険業
配当利回り(株価ベース) 2.69%
1株配当(最新期・分割調整済) 218.00円
総合判定 中立
総合スコア 46.5
連続増配 4年
非減配 4年
配当性向 78.04%
PER / PBR 26.16 / 1.73
ROE 7.06%
DOE(株主資本配当率) 5.25%(業種中央値 3.71%)

東京海上ホールディングスは、東京海上日動火災保険を中核とする損害保険グループです。国内損保に加え、北米を中心とした海外保険事業の比重が大きいのが特徴です。

ROEは7.06%、ROAは1.61%。いずれも保険業の業種中央値(ROE8.57%、ROA1.73%)をやや下回ります。PERは26.16倍、PBRは1.73倍。EPSは279.35円、BPSは4,235.02円です。

自己資本比率は24.11%。保険会社は多額の保険準備金を負債として抱えるビジネスモデルのため、一般事業会社とは比較の前提が異なる点は踏まえておく必要があります。

2. 配当の魅力

配当利回りの水準と、増配・非減配の記録を見ていきます。下の表とグラフが手がかりです。

期間 最大 平均 最小
5年 5.80% 3.93% 2.69%
3年 5.00% 3.52% 2.69%
1年 4.14% 3.44% 2.69%
現在 2.69%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2022年3月期 85.00円 41.57% 204円
2023年3月期 100.00円 107.28% 93円
2024年3月期 123.00円 34.98% 352円
2025年3月期 172.00円 74.33% 231円
2026年3月期 218.00円 78.04% 279円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは5.25%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は3.71%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。

いまの利回りは2.69%で、5年平均の3.93%を下回り、5年間で最も低い水準に並んでいます。

直近1年の平均利回り(3.44%)も5年平均(3.93%)を下回ります。株価の上昇が続き、利回りが縮んできたことが分かります。

1株配当は2022年の85円から2026年予想218円まで、4年で2.5倍以上に増えました。棒グラフが右肩上がりに伸びているのが分かります。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

配当利回りは2.69%で、過去5年平均の3.93%を下回り、5年間で見ても最も低い水準にちょうど並んでいます。直近1年平均は3.44%でした。株価の上昇ペースが配当の伸びを上回ってきたことが背景にあります。

1株配当は2022年の85円から2026年予想の218円まで、4年で2.5倍以上に増えました。連続増配は4年、非減配も4年です。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

DOEは配当÷自己資本。東京海上のDOEは5.25%で、全国の中央値3%、業種中央値3.71%のいずれも上回ります。一方で配当性向は78.04%とかなり高い水準まで来ており、80%超は持続性に注意とされるラインに近づいています。急ピッチな増配を配当性向の上昇でまかなってきた面がある点は押さえておきたいところです。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と財務の健全性を確認します。

指標
ROE 7.06%
ROA 1.61%
DOE 5.25%
自己資本比率 24.11%
EPS / BPS 279 / 4235
収益性スコア 0.88
還元スコア 0.93
割安スコア

ROA1.61%は業種中央値1.73%をわずかに下回ります。海外保険事業を含む収益構造のため、年度によって利益のブレが出やすい業種です。自己資本比率24.11%は保険業としては一般的な水準です。

フリーキャッシュフローは+9,878.2億円のプラス。保険料収入という安定したキャッシュ源があり、投資後もキャッシュを残せる体質です。

配当性向78.04%という水準は、利益の伸び以上に配当を増やしてきたことの裏返しでもあります。今後も同じペースで増配を続けるには、利益成長がこれに追いつくかが鍵になります。

4. 割安度

総合スコアによる区分は「中立」です。自社利回り比(sy)は0.68で、今の利回り2.69%は過去5年平均3.93%より低く、株価は自社の過去水準と比べて高い側にあります。

株価水準では、現在の8,116円に対し、利回りが5年平均に戻る株価は5,547.1円。今の株価はそこから約31.7%高い位置にあります。5年で最も利回りが低かった時の株価水準は8,104.1円で、現在の株価はほぼこの水準に達しています。売買を推奨するものではありませんが、配当利回りという物差しで見ると、株価は自社の過去5年の中でも高い部類に入ります。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 8116円(利回り2.69%)
5年平均利回りに戻る株価 5547円(利回り3.93%)
5年最高利回り時の株価 3759円(利回り5.80%)
5年最低利回り時の株価 8104円(利回り2.69%)

いまの株価は8104円(5年最低利回り水準)を超えています。利回りは5年で最も低い側にあり、過去のレンジでは株価が高い位置です。

株価は8,104.1円(5年最低利回り水準)にほぼ達しています。配当利回りの物差しで見ると、過去5年の中でも高い側の水準です。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 46.5)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
収益性が業種平均未満/自社平均より低利回り
+ 3年連続増配
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)
△ 配当性向70%超

総合スコアは46.5点、判定は「中立」です。4年連続の増配、業種平均を上回るDOEは加点材料ですが、ROA・ROEでみた収益性が業種平均をやや下回ること、配当性向が70%を超えていることが注意点として挙がっています。

異常値の検知はありません。増配の記録自体は良好ですが、配当性向の高さから見て、今後の増配ペースは利益の伸びに左右されやすくなっている局面です。

6. よくある質問

東京海上ホールディングスの株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは2.69%で、過去5年平均の3.93%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

4年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また4年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約78%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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