【連続増配】日東電工(6988)配当分析|利回り1.80%・5年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

日東電工(6988)は化学セクターの企業です。粘着・光学・電子材料を軸に、配当をどう積み上げてきたかを数字で追います。

項目
銘柄コード 6988
業種 化学
配当利回り(株価ベース) 1.80%
1株配当(最新期・分割調整済) 60.00円
総合判定 中立
総合スコア 68.2
連続増配 5年
非減配 16年
配当性向 30.43%
PER / PBR 15.50 / 1.79
ROE 12.18%
DOE(株主資本配当率) 3.52%(業種中央値 2.48%)

日東電工は粘着テープや偏光板、フレキシブル基板といった機能性材料を手がける化学メーカーだ。売上高営業利益率は17.9%と、化学業種の中央値6.8%を大きく上回る。海外比率が高く、製品ごとにニッチトップを狙う「グローバルニッチトップ」戦略で高採算を保ってきた。

2. 配当の魅力

利回りの現在地と、増配・非減配の記録を確認します。

期間 最大 平均 最小
5年 3.44% 2.49% 1.49%
3年 3.17% 2.16% 1.49%
1年 2.06% 1.77% 1.49%
現在 1.80%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2017年3月期 30.00円 38.37% 78円
2018年3月期 32.00円 29.69% 108円
2019年3月期 36.00円 42.50% 85円
2020年3月期 40.00円 66.37% 60円
2021年3月期 40.00円 42.31% 95円
2022年3月期 44.00円 33.52% 131円
2023年3月期 48.00円 32.49% 148円
2024年3月期 52.00円 36.13% 144円
2025年3月期 56.00円 85.83% 65円
2026年3月期 60.00円 30.43% 197円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは3.52%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は2.48%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。

足元の利回りは1.8%で、5年平均2.49%を下回る。線が平均より下にあるのは、株価が買われて利回りが薄まっている局面を示す。2022年前後は3%台に乗る場面もあった。

直近1年の平均利回り1.77%は5年平均2.49%より低い。期間を縮めるほど水準が切り下がっており、この1年は株高で利回りが縮んだ形だ。

分割調整後の1株配当は右肩上がりで、2001年の2.2円から2026年は60円へ。2010年に一度減配した後は増配基調が続き、直近5年は毎年積み増している。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

配当利回りは1.8%。5年連続で増配し、非減配は16年続く。1株あたり配当(分割調整後)は2021年の40円から2026年の60円へ段階的に伸びた。配当性向は30.4%で、増配を続けながらも払い出しは控えめな水準にとどまる。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える稼ぐ力と財務の厚みを見ます。

指標
ROE 12.18%
ROA 9.26%
DOE 3.52%
自己資本比率 79.63%
EPS / BPS 197 / 1704
収益性スコア 2.28
還元スコア 1.21
割安スコア 2.24

ROEは12.2%、自己資本比率は79.6%。手元の財務は厚く、フリーキャッシュフローは847億円のプラスを確保する。EPSは前期の65円から197円へ回復し、これが配当性向の急低下(前年比マイナス55.4ポイント)の主因だ。利益が伸びた分、同じ配当でも払い出し比率が下がった格好になる。

4. 割安度

PBRは1.79倍で化学業種の中央値0.80倍を上回る。自社の過去利回りに対する現在値(自社利回り比)は0.72で、過去5年平均より利回りは低い。総合判定は中立。収益性・還元姿勢は高く評価される一方、株価水準からくる割安感は乏しい区分だ。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 3325円(利回り1.80%)
5年平均利回りに戻る株価 2410円(利回り2.49%)
5年最高利回り時の株価 1744円(利回り3.44%)
5年最低利回り時の株価 4027円(利回り1.49%)

いまの株価は2410円(5年平均利回り水準)と4027円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約27.5%下がる計算です。

年間配当60円、株価3325円。利回りが5年平均の2.49%まで戻るには、株価が約27.5%下がる計算になる。これは売買を推奨するものではなく、過去の利回りレンジとの位置関係を示す目安だ。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 68.2)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
割安感が乏しい/自社平均より低利回り
+ ROE10%以上の高収益
+ 5年連続増配
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)

総合判定は中立。ROE12%超の高収益、5年連続増配、業種平均を超えるDOEが評価点になる。一方で足元の利回りは自社平均を下回り、株価には割高寄りの色がにじむ。稼ぐ力と還元の質は高く、価格の水準感が判断の分かれ目になる。

6. よくある質問

日東電工の株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは1.80%で、過去5年平均の2.49%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

5年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また16年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約30%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

同社は過去に減配したことがありますか?

直近の減配は2010年で、それ以降は減配していません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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