【高配当】稲畑産業(8098)配当分析|利回り3.02%・4年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

稲畑産業(8098)は化学専門商社です。配当の推移を数字で押さえます。

項目値
銘柄コード8098
業種卸売業
配当利回り(株価ベース)3.02%
1株配当(最新期・分割調整済)128.00円
総合判定中立
総合スコア58.2
連続増配4年
非減配4年
配当性向33.26%
PER / PBR10.30 / 0.90
ROE8.92%
DOE(株主資本配当率)2.91%(業種中央値 2.66%)

稲畑産業は化学品を中心に、情報電子・生活産業・合成樹脂などを扱う専門商社だ。住友化学系のルーツを持ち、幅広い産業に素材を供給する。本レポートは利回り・還元・財務を表とグラフで整理する。

2. 配当の魅力

利回りの位置と増配の記録を追う。

期間最大平均最小
5年8.72%4.72%2.99%
3年4.77%3.88%2.99%
1年3.90%3.41%2.99%
現在3.02%——
会計年度1株配当(分割調整済)配当性向EPS
2022年3月期110.00円29.39%374円
2023年3月期115.00円33.50%343円
2024年3月期120.00円33.13%362円
2025年3月期125.00円34.35%364円
2026年3月期128.00円33.26%385円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは2.91%(業種中央値は2.66%)。日本企業の目安2〜4%にきれいに収まります。配当方針は安定寄りです。

いまの利回りは3.02%で、5年平均4.72%を下回る。線は平均より下にあり、株価が買われて利回りが薄まった状態だ。5年間の最高は8.72%だった。

1年平均3.41%、3年平均3.88%、5年平均4.72%。期間を縮めるほど水準が下がり、直近の株高で利回りが細った流れだ。

配当は110円から128円まで、毎年切り上がっている。棒グラフは4年連続で右肩上がり。減配のない4年が土台だ。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

1株配当は110円から115円・120円・125円・128円(2026年度)へ伸びた。連続増配は4年、非減配は4年。現在の利回りは3.02%で、5年平均4.72%を下回る。株価上昇で利回りは縮んだが、配当は毎年増えている。

3. 業績と財務の安定性

収益と財務を見る。

指標値
ROE8.92%
ROA4.14%
DOE2.91%
自己資本比率49.37%
EPS / BPS385 / 4417
収益性スコア1.11
還元スコア1.05
割安スコア1.01

ROEは8.92%で卸売業中央値7.78%を上回る。自己資本比率は49.4%、配当性向は33.3%と低め。EPSは384円、フリーキャッシュフローは80億円のプラス。増配を続けながら配当性向を抑えており、配当の余力は残る。

4. 割安度

PERは10.3倍、PBRは0.9倍(卸売業中央値0.89倍)で業種並み。DOEは2.91%で業種中央値2.66%を上回る。利回りが5年平均の4.72%に戻るには、株価が約36%下がって2,712円になる計算だ。区分は中立。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分株価水準(対応利回り)
現在株価4235円(利回り3.02%)
5年平均利回りに戻る株価2712円(利回り4.72%)
5年最高利回り時の株価1468円(利回り8.72%)
5年最低利回り時の株価4281円(利回り2.99%)

いまの株価は2712円(5年平均利回り水準)と4281円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約36.0%下がる計算です。

株価4,235円は、5年平均利回り水準の2,712円と5年最低利回り水準の4,281円のあいだにある。過去5年のレンジの内側で、上限寄りの位置だ。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 58.2)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
割安感が乏しい/自社平均より低利回り
+ 3年連続増配
+ 利回り3%以上
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)

総合スコアは58.2で区分は中立。4年連続増配・3%超の利回り・業種平均超のDOEが加点材料で、還元姿勢は厚い。株価上昇で利回りは自社平均を下回っており、水準は表とグラフで確かめてほしい。

6. よくある質問

稲畑産業の株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは3.02%で、過去5年平均の4.72%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

4年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また4年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約33%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

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