1380 秋川牧園
- 配当利回り
- 1.00%
- 配当性向
- 191%
- DOE
- 1.92%
- 総合スコア
- 10.7pt
用語の解説(クリックで開く)
- 配当利回り
- 直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
- 配当性向
- 配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
- PER
- 株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
- PBR
- 株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
- ROE
- 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
- ROA
- 当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
- DOE
- 配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
- 自社利回り比(sy)
- 現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
- 連続増配
- 分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
- 非減配
- 配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
- 自己資本
- 会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
- 自己資本比率
- 自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
- フリーキャッシュフロー
- 本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
- 時価総額
- 株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
- EPS
- 1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
- BPS
- 1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
- 営業利益率
- 営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
- 5年平均利回り水準
- 配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
- 5年最低利回り水準
- 配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
- 減配
- 配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。
1. 企業概要
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 銘柄コード | 1380 |
| 業種 | 水産・農林業 |
| 配当利回り(株価ベース) | 1.00% |
| 1株配当(最新期・分割調整済) | 10.00円 |
| 総合判定 | 対象外 |
| 総合スコア | 10.7 |
| 連続増配 | 0年 |
| 非減配 | 16年 |
| 配当性向 | 191.20% |
| PER / PBR | 196.20 / 1.97 |
| ROE | 1.00% |
| DOE(株主資本配当率) | 1.92%(業種中央値 2.69%) |
秋川牧園は水産・農林業に分類される銘柄です。時価総額はおよそ42.9億円。上場企業としては小粒な部類に入ります。
自己資本比率は31.29%。BPSは522.11円で、資産面の厚みはそれなりに確保されています。ただし収益力の水準は低めです。ROEは0.99%、ROAは0.31%、営業利益率は1.73%。稼ぐ力という点では見劣りします。
売上高は前期比+4.10%で伸びました。私が気になるのはEPSです。前期比-22.6%と落ち込み、5.23円まで下がりました。トップラインが伸びる一方で利益が縮む。この銘柄が抱える大きなテーマです。
事業がお金を生む力そのものは残っています。フリーキャッシュフローは2億6,145万円のプラス。赤字に転落しているわけではありません。稼いだ利益をどう配当に振り向けるか、その配分が問われる局面に入っています。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。配当性向は直近で100%を超えており、その背景は次の章で扱います。
2. 配当の魅力
| 期間 | 最大 | 平均 | 最小 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 1.05% | 0.99% | 0.92% |
| 3年 | 1.05% | 1.00% | 0.93% |
| 1年 | 1.02% | 0.99% | 0.93% |
| 現在 | 1.00% | — | — |
| 会計年度 | 1株配当 (分割調整済) | 配当性向 | EPS |
|---|---|---|---|
| 17/03 | 5.00円 | 20.91% | 24円 |
| 18/03 | 5.00円 | 24.39% | 20円 |
| 19/03 | 5.00円 | 15.42% | 32円 |
| 20/03 | 5.00円 | 29.02% | 17円 |
| 21/03 | 5.00円 | 24.53% | 20円 |
| 22/03 | 10.00円 | 26.13% | 38円 |
| 23/03 | 10.00円 | 26.72% | 37円 |
| 24/03 | 10.00円 | 42.41% | 24円 |
| 25/03 | 10.00円 | 147.93% | 7円 |
| 26/03 | 10.00円 | 191.20% | 5円 |
DOEで見る減配しにくさ
DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。
この会社のDOEは1.92%と控えめです(業種中央値は2.69%)。還元の厚みはまだ薄い。これから増やす余地と見るか、還元に消極的と見るかは、業績の伸び次第です。
折れ線グラフは月ごとの配当利回りの動きを示しています。線が5年平均線より上にあるときは、過去の自分と比べて株価が相対的に安い局面です。この銘柄は2026年に入ってからも1.00%前後で推移しており、5年平均の0.99%とほぼ重なっています。
棒グラフは5年・3年・1年それぞれの最大・平均・最小の利回りを並べたものです。期間を短くするほど数値のブレは小さくなる傾向があり、直近1年のレンジ(0.93%〜1.02%)は5年のレンジ(0.92%〜1.05%)より狭くなっています。
年度別の配当額を棒グラフで示しています。2017年から2021年までは5円、2022年以降は10円に切り上がり、その後は横ばいです。金額を大きく増やすタイプではなく、一定額を維持する配当だと読み取れます。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
現在の利回りは1.00%。5年平均の0.99%とほぼ同じ水準にいます。過去5年のレンジは0.92%〜1.05%で、大きく振れる銘柄ではありません。
配当は16年間、一度も減配していません。最後に減配したのは2010年。そこから現在まで、金額を維持または引き上げてきました。ただし連続で増配した年数はゼロです。金額を上げるより、守ることを優先してきた配当だと言えます。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
ここで気になるのが配当性向です。直近期は191.20%まで跳ね上がりました。利益の1.9倍を配当に回している計算になります。前期からの上昇幅は+43.3ポイント。EPSの急減が主因です。稼いだ額を超えて配当を出す状態は、内部留保を取り崩しながら配当を維持していることを意味します。
DOE(自己資本配当率)は1.92%。業種中央値の2.69%より低く、全国の目安とされる2〜4%のレンジでも下寄りです。自己資本に対する還元の負荷そのものは重くありませんが、稼ぐ力が弱まっている局面での高配当性向は、注視すべき組み合わせです。
3. 業績と財務の安定性
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ROE | 1.00% |
| ROA | 0.31% |
| DOE | 1.92% |
| 自己資本比率 | 31.29% |
| EPS / BPS | 5 / 522 |
| 収益性スコア | 0.20 |
| 還元スコア | 0.35 |
| 割安スコア | 2.01 |
秋川牧園の収益性は、業種の中央値と並べるとその差がはっきり見えます。ROEは0.99%。業種中央値の9.24%と比べると、9分の1程度の水準です。ROAも0.31%で、中央値3.67%を大きく下回ります。営業利益率は1.73%、中央値4.34%の半分以下です。稼ぐ効率そのものに構造的な弱さがある、と私は見ています。
EPSの推移を追うと、この弱さの輪郭がよりはっきりします。2022年に38.27円あったEPSは、2023年37.43円、2024年23.58円、2025年6.76円、2026年5.23円と5期連続で下がり続けました。売上高は前期比+4.10%とプラスを確保しているので、この落ち込みは売上不振ではなく、コストや利益率の圧迫によるものと考えられます。
一方で、自己資本比率は31.29%。財務の土台そのものが崩れているわけではありません。フリーキャッシュフローも2億6,145万円のプラスを維持しており、資金繰りが逼迫している兆候は見当たりません。BPSは522.11円で、簿価上の資産価値は厚みを保っています。
PBRは1.97倍。業種中央値の0.98倍のおよそ2倍の水準です。資産の厚みに対して株価が高めに評価されている、と読めます。稼ぐ力の弱さと株価評価の高さが同居している構図。この銘柄を見るうえで、最も注意を要する点だと考えています。
4. 割安度
PERは196.2倍。一般に高いとされる水準感からすると極めて高い数字です。ただしこれはEPSが5.23円まで落ち込んだことが分母側で効いている面が大きく、利益水準そのものが小さいときにPERは跳ね上がりやすくなります。
PBRは1.97倍。業種中央値0.98倍のおよそ2倍です。純資産という物差しで見ても、株価は割安とは言いにくい位置にあります。
利回りの面ではどうでしょうか。現在の利回りは1.00%で、5年平均の0.99%とほぼ同水準。過去5年のレンジ(0.92%〜1.05%)の中では、ちょうど真ん中あたりに位置しています。極端に高くも低くもない状態です。
株価は998円。利回りが5年平均に戻る水準として算出される株価は1010.1円で、現在の株価はそこからわずか1.2%の距離にあります。利回りで見る限り、株価は過去の平均レンジから大きく外れてはいません。ただしPER・PBRという別の物差しでは、稼ぐ力に対して株価が高めについていることも事実です。物差しによって見え方が変わる銘柄だと言えます。
過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。
| 区分 | 株価水準(対応利回り) |
|---|---|
| 現在株価 | 998円(利回り1.00%) |
| 5年平均利回りに戻る株価 | 1010円(利回り0.99%) |
| 5年最高利回り時の株価 | 952円(利回り1.05%) |
| 5年最低利回り時の株価 | 1087円(利回り0.92%) |
いまの株価は1010円(利回りが5年平均に戻る水準)を下回っています。利回りは5年平均より高く、過去のレンジでは株価が低い側にあります。
折れ線は株価の推移と、利回りから逆算した価格の目安ラインを重ねたものです。現在の株価998円は、利回りが5年平均に戻る水準とされる1010.1円のすぐ下に位置しています。※価格ガイドは利回り水準から機械的に算出したものであり、売買を推奨するものではありません。
5. 総合判断
総合判定: 対象外(スコア 10.7)
配当性向超過・FCFマイナス・データ欠損など、本システムの足切り条件に該当しました。参考情報としてご覧ください。
判定根拠:
配当性向80%超
+ 10年以上非減配
総合スコアは10.7点。判定は除外です。判定根拠は「配当性向80%超」。この一点が、他の加点要素を上回りました。
加点として反映されているのは「10年以上非減配」。実際には16年間、配当を切り下げていません。この実績自体は評価に値します。ただ、配当性向が191.20%まで上がった状態では、この先も同じペースで配当を維持できるかは別の話です。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
内訳を見ると、収益性スコアは0.197、還元スコアは0.355、割安スコアは2.009。基礎スコアは0.183と低めです。稼ぐ力の弱さが、スコア全体の重しになっています。自社利回り比は1.01で、過去の自分自身の利回り水準との比較で極端な乖離はありません。
配当性向が前年比+43.3ポイントという急変を伴っている点は、軽視できないと私は考えます。EPSの急減という一過性の要因なのか、構造的な収益力低下の入り口なのか。その見極めがつくまでは、除外という判定は妥当な結論だと受け止めています。
6. よくある質問
秋川牧園の株価は割安ですか、割高ですか?
配当利回りは1.00%で、過去5年平均の0.99%を上回る水準です。総合スコアによる区分は「対象外」です。売買を推奨するものではありません。
同社の配当性向はどのくらいですか?
配当性向は約191%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。
同社は過去に減配したことがありますか?
直近の減配は2010年で、それ以降は減配していません。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

