【高配当】京王電鉄(9008)配当分析|利回り2.90%・3年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

京王電鉄(9008)は東京西部を地盤とする私鉄です。配当の状況を数字で確認します。

項目値
銘柄コード9008
業種陸運業
配当利回り(株価ベース)2.90%
1株配当(最新期・分割調整済)22.00円
総合判定対象外
総合スコア58.2
連続増配3年
非減配4年
配当性向150.68%
PER / PBR10.60 / 1.01
ROE10.00%
DOE(株主資本配当率)2.90%(業種中央値 1.74%)

京王電鉄は新宿から東京西部・多摩地区を結ぶ鉄道を軸に、バス・不動産・流通を手がける私鉄です。沿線人口に支えられた安定収益が土台ですが、コロナ禍以降の利益回復は途上にあります。

ROEは10.0%、ROAは3.6%。自己資本比率は37.0%と、設備を多く抱える鉄道業らしい構成です。利益は戻りつつありますが、配当の水準に対してはまだ厚みが足りません。

2. 配当の魅力

利回りと配当記録を見ますが、配当性向が利益を超えている点に注意が必要です。

期間最大平均最小
5年3.30%1.88%0.70%
3年3.30%2.54%1.04%
1年3.11%2.87%2.62%
現在2.90%——
会計年度1株配当(分割調整済)配当性向EPS
2022年3月期8.00円87.43%9円
2023年3月期8.00円37.24%21円
2024年3月期10.50円21.92%48円
2025年3月期20.00円28.27%71円
2026年3月期22.00円150.68%15円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは2.90%(業種中央値は1.74%)。日本企業の目安2〜4%にきれいに収まります。配当方針は安定寄りです。

月次の利回りと5年間の最大・平均・最小の線です。現在の2.9%は平均1.88%を上回り、過去のレンジでは高めの位置にあります。増配で利回りが切り上がってきたことが読めます。

5年・3年・1年の最大/平均/最小をならべた棒です。直近ほど利回りが高く、この数年で配当水準が一段上がったことが分かります。

分割調整済みの1株配当の推移です。2022年8円から2026年予想22円へ、急ピッチで増えています。ただし利益の回復はこの伸びに追いついていません。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

現在の配当利回りは2.9%。5年平均の1.88%を上回り、過去のレンジでは厚めの位置にあります。

1株配当は2022年の8円から2026年予想の22円へ増え、連続増配は3年続いています。※年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

DOEは2.9%。ただし増配のペースに利益回復が追いついておらず、配当性向は利益を超える水準まで上がっています。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と、足切りに該当した理由を確認します。

指標値
ROE10.00%
ROA3.58%
DOE2.90%
自己資本比率37.02%
EPS / BPS73 / 767
収益性スコア1.40
還元スコア0.83
割安スコア1.05

配当性向は150.7%。利益の1.5倍を配当に回した計算で、前年からは122ポイントの急変です。鉄道業ではコロナ禍からの利益回復が配当の伸びに追いつかず、こうした一時的な高水準が出ることがあります。

PERは10.6倍、PBRは1.01倍。指標そのものは落ち着いていますが、利益を超える配当は、利益が回復するか配当が調整されるまで続けられる性質のものではありません。本システムはこれを足切りとして扱います。

4. 割安度

自社の過去利回りと比べる指標(sy)は1.54で、利回りは自社平均を上回ります。

ただし配当性向が100%を超えているため、本システムの足切り条件に該当しました。利回りの高さは、利益回復が追いつくかどうかという不確実さと隣り合わせです。総合区分は対象外です。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分株価水準(対応利回り)
現在株価760円(利回り2.90%)
5年平均利回りに戻る株価1170円(利回り1.88%)
5年最高利回り時の株価667円(利回り3.30%)
5年最低利回り時の株価3143円(利回り0.70%)

いまの株価は1170円(利回りが5年平均に戻る水準)を下回っています。利回りは5年平均より高く、過去のレンジでは株価が低い側にあります。

株価と、過去利回りから逆算した水準線の折れ線です。配当性向が高く配当の持続性に幅があるため、目安線も余裕を持って見る必要があります。売買を推奨するものではありません。

5. 総合判断

総合判定: 対象外(スコア 58.2)

配当性向超過・FCFマイナス・データ欠損など、本システムの足切り条件に該当しました。参考情報としてご覧ください。

判定根拠:
配当性向80%超
+ 3年連続増配
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)

3年連続増配という前向きな記録の一方で、配当性向は150%。京王電鉄の配当は、利益回復を先取りした増配のかたちになっています。

利益が予定どおり戻れば配当性向は落ち着きますが、戻らなければ配当の見直しもありえます。利回り2.9%の数字だけでなく、その原資が利益で足りているかを見ておく必要があります。総合スコアによる区分は対象外です。

6. よくある質問

京王電鉄の株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは2.90%で、過去5年平均の1.88%を上回る水準です。総合スコアによる区分は「対象外」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

3年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また4年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約151%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

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