【高配当】日清食品(2897)配当分析|利回り2.43%

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

即席麺で国内首位を握る日清食品ホールディングス。まず配当の全体像から確認する。

項目
銘柄コード 2897
業種 食料品
配当利回り(株価ベース) 2.43%
1株配当(最新期・分割調整済) 70.00円
総合判定 中立
総合スコア 61.7
連続増配 0年
非減配 4年
配当性向 44.49%
PER / PBR 19.10 / 1.67
ROE 9.14%
DOE(株主資本配当率) 4.24%(業種中央値 2.35%)

「カップヌードル」「チキンラーメン」を軸に、国内即席麺で確固たる地位を持つ食品メーカーだ。景気に左右されにくい主食系の商品構成が、安定した収益と配当の土台になっている。現在利回りは2.43%で、この会社が過去5年に付けてきた平均1.88%を上回る。株価は自社の過去5年レンジのなかでは低めの側にあり、利回りは相対的に高い局面と読める。DOE4.24%が示す株主還元の姿勢は業種のなかでも厚い部類に入る。

2. 配当の魅力

利回り水準と、ここ数年の配当の動きを見ていく。

期間 最大 平均 最小
5年 2.73% 1.88% 1.23%
3年 2.73% 2.07% 1.36%
1年 2.73% 2.46% 2.14%
現在 2.43%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2022年3月期 43.33円 37.85% 114円
2023年3月期 46.67円 31.76% 147円
2024年3月期 66.67円 67.36% 99円
2025年3月期 70.00円 37.96% 184円
2026年3月期 70.00円 44.49% 157円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは4.24%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は2.35%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。

利回りは2021年の1.6%前後から水準を切り上げ、2025年に2.7%台まで達したのち、直近は2.43%で推移する。過去5年の自社レンジでは高めの側にある。

1年平均2.46%・3年平均2.07%・5年平均1.88%と、期間を短く取るほど平均が高い。利回りが年を追って切り上がってきたことを示し、現在の2.43%は直近1年の平均に近い。

分割調整後の1株配当は43.3→46.7→66.7→70円と伸び、2023期から2024期にかけての増加が目立つ。その後は70円で横ばいに転じている。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

現在利回り2.43%は、5年平均1.88%より高く、5年で見た最大2.73%・最小1.23%のレンジでは上寄りに位置する。期間を短く取ると1年平均2.46%・3年平均2.07%で、利回りは過去数年にかけて切り上がってきた。分割調整ベースの1株配当は43.3→46.7→66.7→70→70円と伸ばしたのち、直近2期は70円で横ばい。連続増配は0年だが、調整後で見れば4年間減配はなく、還元水準を落とさず維持してきた。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と財務の健全性を確認する。

指標
ROE 9.14%
ROA 4.62%
DOE 4.24%
自己資本比率 52.71%
EPS / BPS 157 / 1802
収益性スコア 1.53
還元スコア 1.40
割安スコア 1.47

ROEは9.1%で、食料品の中央値6.7%を上回る。自己資本比率52.7%と財務は安定しており、配当性向44.5%は利益で無理なく賄える水準にある。DOE4.24%は業種中央値2.35%の倍近くで、全国的な目安2〜4%も超える。利益の変動に配当を過度に連動させず、株主資本に対して安定配当を返す姿勢が数字に表れている。EPSは157.33円で、期ごとの振れはあるものの70円の配当を支える余地を残している。

4. 割安度

PER19.1・PBR1.67で、PBRは食料品の中央値1.13を上回る。一方、現在利回り2.43%は5年平均1.88%より高く、自社の利回りレンジでは株価が低めの側にあることを示す。利益・資産の指標では割安感が乏しく、利回りでは高めという評価が混在し、区分は中立とした。利回りが5年平均1.88%に戻るには株価が約29%上がって約3,723円になる計算で、逆に過去5年で最も利回りが高かった水準に対応する株価は約2,564円にあたる。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 2886円(利回り2.43%)
5年平均利回りに戻る株価 3723円(利回り1.88%)
5年最高利回り時の株価 2564円(利回り2.73%)
5年最低利回り時の株価 5691円(利回り1.23%)

いまの株価は3723円(利回りが5年平均に戻る水準)を下回っています。利回りは5年平均より高く、過去のレンジでは株価が低い側にあります。

現在株価2,885円に対し、5年平均利回りに対応する線は約3,723円、最大利回り時の線は約2,564円、最小利回り時の線は約5,691円にあたる。株価が線のどこにあるかを利回りの目安として読む図で、売買を推奨するものではありません。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 61.7)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
割安感が乏しい
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)

総合区分は中立。利回りは自社基準で高め、財務と還元姿勢は堅い一方、PER・PBRでは割安感が薄いという要素が同居する。連続増配の記録はなく直近は横ばい配当で、増配の再開ペースや原材料コストの動向は各自で確認したい。利回り水準・財務・配当の推移を並べて見たうえで、投資判断は読者自身で。

6. よくある質問

日清食品ホールディングスの株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは2.43%で、過去5年平均の1.88%を上回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約44%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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