【連続増配】住友電気工業(5802)配当分析|利回り1.86%・3年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

住友電気工業(5802)は非鉄金属セクターに属する、時価総額およそ6.7兆円の大型株です。まず配当の全体像を数字で押さえます。

項目
銘柄コード 5802
業種 非鉄金属
配当利回り(株価ベース) 1.86%
1株配当(最新期・分割調整済) 38.50円
総合判定 中立
総合スコア 57.0
連続増配 3年
非減配 5年
配当性向 32.50%
PER / PBR 17.70 / 2.38
ROE 13.77%
DOE(株主資本配当率) 4.38%(業種中央値 3.22%)

住友電気工業のROEは13.8%。非鉄金属の業種中央値9.0%を4ポイント以上上回ります。稼ぐ力は業種平均より一段高い位置にあります。

自己資本比率は58.8%。借入に頼らず、自前の資本で事業を回している会社です。財務の土台は厚い。

時価総額はおよそ6.7兆円。非鉄金属のなかでも上位の規模で、東証プライムに上場しています。

収益性の高さと財務の堅さ。この2つが、配当を払い続ける体力の裏づけになっています。

2. 配当の魅力

配当利回りの水準と、増配・減配の記録を見ます。下の表とグラフが手がかりです。

期間 最大 平均 最小
5年 9.00% 3.84% 1.10%
3年 9.00% 3.78% 1.10%
1年 4.49% 2.32% 1.10%
現在 1.86%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2017年3月期 10.00円 29.07% 34円
2018年3月期 11.50円 29.81% 39円
2019年3月期 12.00円 31.71% 38円
2020年3月期 10.00円 42.90% 23円
2021年3月期 8.00円 44.29% 18円
2022年3月期 12.50円 40.49% 31円
2023年3月期 12.50円 34.61% 36円
2024年3月期 19.25円 40.11% 48円
2025年3月期 24.25円 39.04% 62円
2026年3月期 38.50円 32.50% 118円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは4.38%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は3.22%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。

いまの利回りは1.86%で、5年平均の3.84%を下回っています。株価が買われて利回りが薄まっている局面です。5年間では最高9.0%まで開いた時期もありました。

直近1年の平均利回りは2.32%。5年平均の3.84%より低めです。ここ1年は株高で利回りが縮んでいた、と読めます。

3年続けて増配中です。棒グラフが右肩上がりに伸びています。ただ2021年度に一度減配した跡も残っています。そこからの立て直しぶりも合わせて見てください。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

いまの配当利回りは1.86%です。過去5年の平均は3.84%。現在の利回りは、自分自身の過去平均をかなり下回っています。株価が買われ、利回りが薄まった状態ですね。

配当そのものは伸びています。分割調整後の1株配当は、2023年度の12.5円から2024年度19.25円、2025年度24.25円、2026年度予想の38.5円へと、3年続けて増えました。

記録に傷もあります。2021年度には減配がありました(分割調整後10.0円→8.0円)。そこから配当を立て直し、減配なしの状態が直近5年続いています。

配当性向は32.5%。利益の3分の1ほどを配当に回す、無理のない水準です。増配を続けても懐に余裕がある、と読めます。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と財務の健全性を確認します。

指標
ROE 13.77%
ROA 7.66%
DOE 4.38%
自己資本比率 58.76%
EPS / BPS 474 / 3518
収益性スコア 1.57
還元スコア 1.18
割安スコア 1.91

ROEは13.8%、ROAは7.7%。どちらも業種中央値(ROE 9.0%、ROA 4.0%)を上回ります。資本も資産も、平均より効率よく利益へ変えています。

営業利益率は8.2%。1株利益は474円で、前年から大きく伸びました。

自己資本比率58.8%は、非鉄金属では厚めの部類です。フリーキャッシュフローも2503億円のプラス。手元で使える現金をきちんと生み出せています。

配当性向32.5%と合わせると、増配の余地はまだ残っている計算になります。

4. 割安度

割安度の区分は中立です。

自社利回り比(sy)は0.48。現在の利回りが、過去の自分の平均の半分ほどしかない、という意味です。過去5年のレンジで見れば、いまの株価は高い側にあります。

数字で言い換えます。利回りが5年平均の3.84%に戻るには、株価が今よりおよそ52%下がる計算です(現在株価2072円に対し、5年平均利回り相当はおよそ1003円)。これは予測ではなく、過去の利回りからの逆算です。

収益性も還元姿勢も高く評価できます。ただ株価の面では、過去の自分と比べた割安感は乏しい。この2つは分けて見るのが正確です。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 2072円(利回り1.86%)
5年平均利回りに戻る株価 1003円(利回り3.84%)
5年最高利回り時の株価 428円(利回り9.00%)
5年最低利回り時の株価 3500円(利回り1.10%)

いまの株価は1003円(5年平均利回り水準)と3500円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約51.6%下がる計算です。

株価はおよそ1003円(5年平均利回りに戻る水準)と、およそ3500円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。過去5年の利回りレンジの内側です。売買を推奨するものではなく、過去の利回りからの逆算です。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 57.0)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
割安感が乏しい/自社平均より低利回り
+ ROE10%以上の高収益
+ 3年連続増配
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)

総合判定は中立です(スコア57.0)。

評価できる点。ROE10%以上の高い収益性、3年連続の増配、そしてDOE(純資産配当率)2%以上で業種平均を上回る還元姿勢。配当を出す会社としての体力と姿勢は、しっかりしています。

注意したい点。株価の割安感が乏しく、自社の過去平均より利回りが低いこと。配当の質は高くても、株価の位置は過去平均より上にあります。

配当の実力と、株価の位置。判定はこの両面をひとつのスコアへまとめた結果です。

6. よくある質問

住友電気工業の株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは1.86%で、過去5年平均の3.84%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

3年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また5年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約33%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

同社は過去に減配したことがありますか?

直近の減配は2021年で、それ以降は減配していません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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