用語の解説(クリックで開く)
- 配当利回り
- 直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
- 配当性向
- 配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。50%前後が一般的。80%超は持続性に注意。
- PER
- 株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
- PBR
- 株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
- ROE
- 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。
- DOE
- 配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。自己資本に対する還元の厚さ。
- 自社利回り比(sy)
- 現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1未満は株価上昇で利回りが相対的に低下。
- 連続増配
- 分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
1. 企業概要
半導体の「切って削る」工程で世界を独占するディスコ。桁外れの収益性を持つこの会社の配当を、全体像から見ていきます。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 銘柄コード | 6146 |
| 業種 | 機械 |
| 配当利回り(株価ベース) | 0.71% |
| 1株配当(最新期・分割調整済) | 505.00円 |
| 総合判定 | 除外 |
| 総合スコア | 106.5 |
| 連続増配 | 7年 |
| 非減配 | 7年 |
| 配当性向 | 40.41% |
| PER / PBR | 49.00 / 11.32 |
| ROE | 25.08% |
ディスコは、半導体を切断(ダイシング)・研削する装置で世界シェアの大半を握る、圧倒的なニッチトップ企業です。半導体チップを個々に切り分ける「最後の工程」に不可欠な装置と、それに使う消耗品(ブレード)を一手に供給。装置と消耗品の両輪で稼ぐビジネスモデルは利益率が高く、ROA18%という数字が、その事業の質の高さを物語っています。
2. 配当の魅力
利回りと配当の推移を、表とグラフで確認します。急伸する増配と、株価の高さゆえの低利回りに注目してください。
| 期間 | 最大 | 平均 | 最小 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 3.23% | 1.63% | 0.55% |
| 3年 | 2.16% | 1.00% | 0.55% |
| 1年 | 1.35% | 0.92% | 0.57% |
| 現在 | 0.71% | — | — |
| 会計年度 | 1株配当(分割調整済) | 配当性向 | EPS |
|---|---|---|---|
| 2017年3月期 | 124.67円 | 55.34% | 225円 |
| 2018年3月期 | 129.67円 | 37.56% | 345円 |
| 2019年3月期 | 107.33円 | 40.13% | 267円 |
| 2020年3月期 | 146.00円 | 56.92% | 256円 |
| 2021年3月期 | 225.67円 | 62.37% | 362円 |
| 2022年3月期 | 269.33円 | 44.03% | 612円 |
| 2023年3月期 | 305.33円 | 119.67% | 255円 |
| 2024年3月期 | 307.00円 | 39.50% | 777円 |
| 2025年3月期 | 413.00円 | 36.12% | 1143円 |
| 2026年3月期 | 505.00円 | 40.41% | 1250円 |
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
7年連続増配、1株配当は226円→505円へと力強く伸びてきました。業績連動の色彩が濃く、半導体需要の拡大とともに配当も大きく増えています。配当性向は40.4%と健全な水準で、増配の余力も残ります。ただし利回りは0.71%と低い——これは増配以上に株価が上昇してきたためで、還元姿勢そのものは極めて積極的である点は評価できます。
3. 業績と財務の安定性
その増配を支える、桁外れの収益性を数字で確かめます。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ROE | 25.08% |
| ROA | 18.23% |
| 自己資本比率 | 79.11% |
| EPS / BPS | 1250 / 5408 |
| 収益性スコア | 4.16 |
| 還元スコア | 2.14 |
| 割安スコア | 2.59 |
ROE25.1%、ROA18.2%と本レポート対象でも最上位級の収益性。自己資本比率は79.1%と財務も盤石で、EPSは1,250円に達します。ニッチ市場を独占するがゆえの圧倒的な価格決定力が、この分厚い利益を生み出しています。稼ぐ力・財務の健全性ともに、非の打ちどころのない一級品です。
4. 割安度(買い時か)
PERは49.0倍、PBRは11.3倍と、極めて高い成長期待を織り込んだプレミアム評価です。自社利回り比は0.28と低く、利回り面での割安感はまったくありません。市場は同社の独占的地位と成長性を、株価に存分に織り込んでいます。
過去5年の配当利回りのレンジから、株価の買い時・売り時の目安を機械的に示したものです(配当が今の水準を保つ前提の簡易ガイドで、業績変化は織り込みません)。
| 区分 | 株価水準(対応利回り) |
|---|---|
| 現在株価 | 71510円(利回り0.71%) |
| 買い目安(5年平均利回り) | 30982円(利回り1.63%) |
| 強い買い目安(5年最高利回り) | 15635円(利回り3.23%) |
| 売り目安(5年最低利回り) | 91818円(利回り0.55%) |
現在株価は買い目安(30982円)と売り目安(91818円)の間にある中立圏です。買い目安まではあと約56.7%の下落余地。利回りの妙味を重視するなら、買い目安への接近を待つ判断も理にかないます。
5. 総合判断
総合判定: 除外(スコア 106.5)
配当性向超過・FCFマイナス・データ欠損など、本システムの足切り条件に該当しました。分析対象から外れているため、参考情報としてのみご覧ください。
判定根拠: FCFマイナス
総合スコア106.5と企業の質は最上位級ですが、判定は「除外」です。高い収益性の一方で、本システムの足切り条件に該当したことによるもので、参考情報としてご覧ください。企業としての価値と独占的地位は本物ですが、利回り0.71%・PBR11倍という評価では、配当投資の妙味は乏しいのが実情。半導体の長期成長を信じる成長株として見るべき銘柄で、インカム目的とは性格が異なります。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

