【連続増配】三菱地所(8802)配当分析|利回り1.15%・4年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

三菱地所(8802)は不動産業の企業です。まずは配当の全体像を数字で押さえましょう。

項目
銘柄コード 8802
業種 不動産業
配当利回り(株価ベース) 1.15%
1株配当(最新期・分割調整済) 46.00円
総合判定 中立
総合スコア 54.6
連続増配 4年
非減配 4年
配当性向 25.30%
PER / PBR 23.77 / 1.94
ROE 7.92%
DOE(株主資本配当率) 2.07%(業種中央値 2.66%)

三菱地所は丸の内エリアを中心にオフィスビルを展開する大手デベロッパーです。オフィス賃貸に加え、マンション分譲や商業施設の運営も手がけています。

ROEは7.92%、ROAは2.60%。いずれも不動産業の業種中央値(ROE8.42%、ROA2.76%)にわずかに届きません。PERは23.77倍、PBRは1.94倍。EPSは181.8円、BPSは2,229.21円です。

自己資本比率は33.59%で、大型ビルへの継続的な投資を要する業態としては標準的な水準です。

2. 配当の魅力

配当利回りの水準と、増配・非減配の記録を見ていきます。下の表とグラフが手がかりです。

期間 最大 平均 最小
5年 2.67% 1.93% 0.87%
3年 2.50% 1.68% 0.87%
1年 1.66% 1.21% 0.87%
現在 1.15%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2022年3月期 36.00円 30.91% 116円
2023年3月期 38.00円 30.27% 126円
2024年3月期 40.00円 30.31% 132円
2025年3月期 43.00円 28.47% 151円
2026年3月期 46.00円 25.30% 182円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは2.07%(業種中央値は2.66%)。日本企業の目安2〜4%にきれいに収まります。配当方針は安定寄りです。

いまの利回りは1.15%で、5年平均の1.93%を下回っています。5年間の最高は2.67%でした。

直近1年の平均利回り(1.21%)も5年平均(1.93%)を下回ります。株価の上昇が続き、利回りが縮んでいる時期だと分かります。

1株配当は2022年の36円から2026年予想46円まで、4年で28%増えました。棒グラフは緩やかな右肩上がりです。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

配当利回りは1.15%で、過去5年平均の1.93%を下回ります。直近1年平均は1.21%でした。5年間のレンジは最大2.67%・最小0.87%と、他の不動産株と同様に値幅は広めです。

1株配当は2022年の36円から2026年予想の46円まで、4年で28%増えました。連続増配は4年、非減配も4年です。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

DOEは配当÷自己資本。三菱地所のDOEは2.07%で、全国の目安2〜4%には収まるものの、業種中央値2.66%はやや下回ります。還元の水準としては控えめな部類に入ります。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と財務の健全性を確認します。

指標
ROE 7.92%
ROA 2.60%
DOE 2.07%
自己資本比率 33.59%
EPS / BPS 182 / 2229
収益性スコア 1.25
還元スコア 0.81
割安スコア

ROA2.60%・ROE7.92%はいずれも業種平均をわずかに下回ります。大型オフィスビルという資産効率の重い事業構造が影響しているとみられます。自己資本比率33.59%は安定した水準です。

フリーキャッシュフローは+674.6億円のプラス。投資を続けながらもキャッシュを残せる状態です。

配当性向は25.30%で、30〜50%の安心ゾーンよりやや低めです。増配を続けながらもまだ性向を上げる余地を残しています。

4. 割安度

総合スコアによる区分は「中立」です。自社利回り比(sy)は0.60で、今の利回り1.15%は過去5年平均1.93%より低く、株価は自社の過去水準と比べて高い側にあります。

株価水準では、現在の3,990円に対し、利回りが5年平均に戻る株価は2,383.4円。今の株価はそこから約40.3%高い位置にあります。5年で最も利回りが低かった時の株価水準は5,287.4円で、現在地はその手前です。売買を推奨するものではありませんが、配当利回りの物差しで見ると、株価は自社の過去5年の中でも高い部類に入ります。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 3990円(利回り1.15%)
5年平均利回りに戻る株価 2383円(利回り1.93%)
5年最高利回り時の株価 1723円(利回り2.67%)
5年最低利回り時の株価 5287円(利回り0.87%)

いまの株価は2383円(5年平均利回り水準)と5287円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約40.3%下がる計算です。

株価は2,383.4円(5年平均利回り水準)を上回り、5,287.4円(5年最低利回り水準)に近づいています。配当利回りで見た株価水準としては、過去5年の中でも高い側です。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 54.6)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
自社平均より低利回り
+ 3年連続増配

総合スコアは54.6点、判定は「中立」です。4年連続の増配は加点材料ですが、ROE・ROAが業種平均をやや下回ること、DOEが業種中央値に届かないことがスコアを押し下げています。

異常値の検知はなく、減配の実績もありません。増配自体は続いていますが、還元の厚みという点では業種平均並みか、やや控えめな水準にとどまっています。

6. よくある質問

三菱地所の株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは1.15%で、過去5年平均の1.93%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

4年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また4年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約25%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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