【高配当】日本郵政(6178)配当分析|利回り2.01%

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

日本郵政(6178)はサービス業の企業です。まずは配当の全体像を数字で押さえましょう。

項目
銘柄コード 6178
業種 サービス業
配当利回り(株価ベース) 2.01%
1株配当(最新期・分割調整済) 50.00円
総合判定 対象外
総合スコア 19.1
連続増配 0年
非減配 4年
配当性向 38.72%
PER / PBR 13.90 / 0.52
ROE 2.36%
DOE(株主資本配当率) 1.46%(業種中央値 3.86%)

日本郵政は日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険を傘下に持つ持株会社です。郵便・物流事業に加え、銀行・保険という金融2社を抱える点が、他のサービス業とは異なる特徴です。

ROEは2.36%、ROAは0.13%。いずれもサービス業の業種中央値(ROE8.57%、ROA4.25%)を大きく下回ります。PERは13.9倍、PBRは0.52倍と、純資産に対して株価が低い水準で取引されています。EPSは129.14円、BPSは3,461.65円です。

自己資本比率は5.69%とかなり低く見えますが、ゆうちょ銀行の預金・かんぽ生命の保険準備金といった金融2社の負債が持株会社の連結財務諸表に大きく乗る構造のためで、一般の事業会社と同じ物差しでは測りにくい点は踏まえておく必要があります。

2. 配当の魅力

配当利回りの水準と、増配・非減配の記録を見ていきます。下の表とグラフが手がかりです。

期間 最大 平均 最小
5年 7.28% 4.49% 2.01%
3年 5.45% 3.53% 2.01%
1年 3.78% 2.93% 2.01%
現在 2.01%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2022年3月期 50.00円 37.90% 132円
2023年3月期 50.00円 41.38% 121円
2024年3月期 50.00円 62.30% 80円
2025年3月期 50.00円 41.91% 119円
2026年3月期 50.00円 38.72% 129円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは1.46%と控えめです(業種中央値は3.86%)。還元の厚みはまだ薄い。これから増やす余地と見るか、還元に消極的と見るかは、業績の伸び次第です。

いまの利回りは2.01%で、5年平均の4.49%を大きく下回り、5年間で最も低い水準に並んでいます。

直近1年の平均利回り(2.93%)も5年平均(4.49%)を下回ります。配当が横ばいのまま株価だけが上昇し、利回りが縮んできました。

1株配当は2022年から2026年予想まで、5年間50円のまま変わっていません。棒グラフは横一直線です。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

配当利回りは2.01%で、過去5年平均の4.49%を大きく下回り、5年間で見ても最も低い水準にちょうど並んでいます。株価が上昇する一方、配当自体は増えていません。

1株配当は2022年から2026年予想まで、5年間ずっと50円で変わっていません。連続増配は0年、非減配は4年です。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

DOEは配当÷自己資本。日本郵政のDOEは1.46%で、全国の目安2〜4%にも業種中央値3.86%にも届きません。配当を維持はしているものの、自己資本に対する還元の厚みという点では控えめな水準です。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と財務の健全性を確認します。

指標
ROE 2.36%
ROA 0.13%
DOE 1.46%
自己資本比率 5.69%
EPS / BPS 129 / 3462
収益性スコア 0.15
還元スコア 0.69
割安スコア

ROA0.13%・ROE2.36%は業種平均を大きく下回ります。郵便物数の減少という構造的な逆風に加え、金融2社の低金利環境下での運用難が収益性に影響しています。

フリーキャッシュフローはマイナス9.67兆円という大きな数字です。ゆうちょ銀行の預金・運用やかんぽ生命の保険料収入・支払いといった金融事業のキャッシュフローが連結決算に大きく反映されるためで、一般事業会社の設備投資超過とは性質が異なります。ただし本システムのFCF足切りの対象外業種(銀行・証券・保険)には日本郵政という持株会社自体は該当せず、この数値がそのままスコアの除外条件に反映されています。

配当性向は38.72%で、30〜50%の安心ゾーンに収まっていますが、配当そのものが5年間横ばいのため、増配余地というよりは現状維持の水準と言えます。

4. 割安度

総合スコアによる区分は「対象外」です。フリーキャッシュフローがマイナスだったため、本システムの足切り条件に該当しました。自社利回り比(sy)は0.45で、今の利回り2.01%は過去5年平均4.49%より低く、株価は自社の過去水準と比べて高い側にあります。

株価水準では、現在の2,485.5円に対し、利回りが5年平均に戻る株価は1,113.6円。今の株価はそこから約55.2%高い位置にあります。5年で最も利回りが低かった時の株価水準は2,487.6円で、現在の株価はほぼこの水準に達しています。売買を推奨するものではありませんが、配当利回りの物差しで見ると、株価は自社の過去5年の中で最も高い部類に入ります。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 2486円(利回り2.01%)
5年平均利回りに戻る株価 1114円(利回り4.49%)
5年最高利回り時の株価 687円(利回り7.28%)
5年最低利回り時の株価 2488円(利回り2.01%)

いまの株価は1114円(5年平均利回り水準)と2488円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約55.2%下がる計算です。

株価は5年最低利回り水準の2,487.6円にほぼ達しています。配当利回りの物差しで見ると、過去5年の中で最も高い位置です。

5. 総合判断

総合判定: 対象外(スコア 19.1)

配当性向超過・FCFマイナス・データ欠損など、本システムの足切り条件に該当しました。参考情報としてご覧ください。

判定根拠:
FCFマイナス

総合スコアは19.1点で、判定は「対象外」です。収益性の低さとフリーキャッシュフローのマイナスが重なり、加点材料はほとんどありません。配当は5年間50円で据え置かれており、増配・減配のどちらもない状態です。

異常値の検知はありません。配当の安定という点では一定の実績がありますが、収益性の改善や配当の増額といった動きは、ここ数年の実績には表れていません。

6. よくある質問

日本郵政の株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは2.01%で、過去5年平均の4.49%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「対象外」です。売買を推奨するものではありません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約39%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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