【連続非減配】大成建設(1801)配当分析|利回り2.38%・17年非減配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

大成建設(1801)は建設業に属する、時価総額およそ2.6兆円のスーパーゼネコンです。まず配当の全体像を数字で押さえます。

項目
銘柄コード 1801
業種 建設業
配当利回り(株価ベース) 2.38%
1株配当(最新期・分割調整済) 310.00円
総合判定 対象外
総合スコア 46.8
連続増配 2年
非減配 17年
配当性向 30.23%
PER / PBR 15.70 / 2.77
ROE 17.98%
DOE(株主資本配当率) 5.35%(業種中央値 3.75%)

大成建設のROEは18.0%。建設業の中央値10.2%を上回ります。ゼネコン大手のなかでも資本効率は高い水準です。

PBRは2.77倍、PERは15.7倍。業種平均より高い評価を受けています。

時価総額はおよそ2.6兆円。国内建設を代表する会社の一つです。

2. 配当の魅力

配当利回りの水準と、増配・減配の記録を見ます。下の表とグラフが手がかりです。

期間 最大 平均 最小
5年 5.39% 3.27% 1.54%
3年 5.39% 3.02% 1.54%
1年 3.71% 2.35% 1.54%
現在 2.38%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2017年3月期 100.00円 25.46% 393円
2018年3月期 125.00円 15.14% 826円
2019年3月期 130.00円 25.40% 512円
2020年3月期 130.00円 22.68% 573円
2021年3月期 130.00円 29.37% 443円
2022年3月期 130.00円 37.05% 351円
2023年3月期 130.00円 53.89% 241円
2024年3月期 130.00円 60.25% 216円
2025年3月期 210.00円 30.76% 683円
2026年3月期 310.00円 30.23% 1025円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは5.35%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は3.75%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。

いまの利回りは2.38%で、5年平均の3.27%を下回っています。株価が買われ、利回りが薄まった局面です。5年間では最高5.39%の時期もありました。

直近1年の平均利回りは2.35%で、5年平均の3.27%より低めです。ここ1年は利回りが縮んだ水準でした。

減配のない期間が17年続いています。棒グラフの下支えが安定しているのが分かります。2025年度からは増配のペースも上がりました。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

配当利回りは2.38%です。過去5年の平均3.27%を下回ります。株価が上がったぶん、利回りは薄まっています。

配当の記録は堅いです。減配のない期間は17年に及びます。1株配当は2025年度に大きく増え、2026年度予想は310円です。

配当性向は30.2%。利益の3割ほどの配当で、負担は重くありません。

3. 業績と財務の安定性

配当を支える収益力と財務を確認します。

指標
ROE 17.98%
ROA 6.26%
DOE 5.35%
自己資本比率 36.47%
EPS / BPS 1026 / 5816
収益性スコア 1.42
還元スコア 1.21
割安スコア 2.41

ROEは18.0%で建設業の中央値を上回ります。営業利益率9.0%、自己資本比率36.5%と、事業の稼ぐ力は堅調です。

一方でフリーキャッシュフローはマイナスです。工事の進行に伴う運転資金の増減で、単年のキャッシュフローが振れやすい業種特性があります。

配当性向30.2%は控えめで、増配の余地を残しています。

4. 割安度

割安度の区分は対象外です。フリーキャッシュフローがマイナスのため、区分としては対象外に振り分けられています。

自社利回り比(sy)は0.73。現在の利回りは過去平均を下回ります。過去5年のレンジで見れば、株価は高い側にあります。

数字で言い換えます。利回りが5年平均の3.27%に戻るには、株価が今よりおよそ27%下がる計算です(現在株価13035円に対し、5年平均利回り相当はおよそ9480円)。予測ではなく、過去の利回りからの逆算です。

17年の非減配は高く評価できます。対象外は、FCFの一時的な振れを機械的に反映した区分です。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 13035円(利回り2.38%)
5年平均利回りに戻る株価 9480円(利回り3.27%)
5年最高利回り時の株価 5751円(利回り5.39%)
5年最低利回り時の株価 20130円(利回り1.54%)

いまの株価は9480円(5年平均利回り水準)と20130円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約27.3%下がる計算です。

株価はおよそ9480円(5年平均利回り水準)と、およそ20130円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。過去5年の利回りレンジの内側です。売買を推奨するものではなく、過去の利回りからの逆算です。

5. 総合判断

総合判定: 対象外(スコア 46.8)

配当性向超過・FCFマイナス・データ欠損など、本システムの足切り条件に該当しました。参考情報としてご覧ください。

判定根拠:
FCFマイナス
+ ROE10%以上の高収益
+ 10年以上非減配
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)

総合判定は対象外です(スコア46.8)。

対象外の主因はフリーキャッシュフローのマイナスです。建設業は工事の進捗で運転資金が動き、単年のキャッシュフローが沈む年があります。

評価できる点。ROE10%以上の収益性、17年におよぶ非減配、DOE2%以上で業種平均を上回る還元姿勢。配当の継続力は厚みがあります。

機械的な区分と、配当の実態。この2つは分けて見るのが正確です。

6. よくある質問

大成建設の株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは2.38%で、過去5年平均の3.27%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「対象外」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

2年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また17年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約30%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

同社は過去に減配したことがありますか?

直近の減配は2009年で、それ以降は減配していません。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。



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