【高配当】ふくおか(8354)配当分析|利回り2.45%・4年連続増配

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
ROA
当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
非減配
配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
自己資本
会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
自己資本比率
自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
フリーキャッシュフロー
本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
EPS
1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
BPS
1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
営業利益率
営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
5年平均利回り水準
配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
5年最低利回り水準
配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
減配
配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。

1. 企業概要

ふくおかフィナンシャルグループは福岡銀行を中核とする九州地盤の地方銀行グループで、配当を安定的に積み上げてきた点が投資家の関心を集めてきた。

項目値
銘柄コード8354
業種銀行業
配当利回り(株価ベース)2.45%
1株配当(最新期・分割調整済)180.00円
総合判定中立
総合スコア56.5
連続増配4年
非減配4年
配当性向39.82%
PER / PBR13.03 / 1.03
ROE8.52%
DOE(株主資本配当率)3.17%(業種中央値 1.76%)

1株配当は2022年3月期の95円から180円へと4年連続で増配してきた。ただし現在の利回り2.45%は、株価が過去1年で大きく上昇した結果として、5年平均の4.13%を明確に下回る水準に縮んでいる。還元姿勢そのものは前向きだが、いま買える利回りとしては自社の過去水準より低い位置にある。

2. 配当の魅力

利回りの現在地と、増配の連続性を数字で確認する。

期間最大平均最小
5年6.20%4.13%2.31%
3年6.20%3.63%2.31%
1年4.57%3.34%2.31%
現在2.45%——
会計年度1株配当(分割調整済)配当性向EPS
2022年3月期95.00円33.37%285円
2023年3月期105.00円63.43%166円
2024年3月期115.00円35.41%325円
2025年3月期135.00円35.38%382円
2026年3月期180.00円39.82%452円

DOEで見る減配しにくさ

DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。

この会社のDOEは3.17%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は1.76%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。

利回りは2021年の6%台から段階的に低下し、2026年7月時点で2.45%まで縮んだ。増配で分子は増えているのに利回りが下がっているのは、株価の上昇がそれを上回ったためで、還元の弱さではなく株高の反映と読める。

5年平均4.13%・3年平均3.63%・1年平均3.34%と、期間を短く取るほど平均が下がる。現在の2.45%はいずれの平均も下回り、5年最小の2.31%に接近している。過去のどの物差しで見ても、いまは自社として低利回りの局面だ。

1株配当は95→105→115→135→180円と4年連続で増加し、直近の伸び幅が最も大きい。棒の右肩上がりが途切れていない点が、この銘柄の還元姿勢を端的に示している。

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

現在利回り2.45%は5年平均4.13%を大きく下回り、5年最小の2.31%に近い。5年最大は6.2%だったので、株高が進んだぶん利回りの妙味は薄れている。一方で1株配当は95→105→115→135→180円と4年連続で増え、この5年で減配歴はない。過去5年の記録が示すのは、配当額を着実に伸ばしてきた企業の株価が先に走り、利回りが平均以下へ沈んだ局面という構図だ。

3. 業績と財務の安定性

増配を支える収益力と、銀行という業態ならではの財務の見方を押さえる。

指標値
ROE8.52%
ROA0.25%
DOE3.17%
自己資本比率3.21%
EPS / BPS452 / 5696
収益性スコア1.16
還元スコア1.40
割安スコア1.41

ROEは8.5%で銀行業の中央値5.9%を上回り、配当性向は39.8%と利益に対して無理のない範囲に収まる。DOE(純資産配当率)は3.2%で、業種中央値1.8%や全国的な目安2〜4%と比べても厚めの還元だ。EPSは451.99円まで伸びており、増配の裏づけとなる稼ぐ力は損なわれていない。自己資本比率3.2%は数字だけ見ると低く映るが、これは預金を負債として計上する銀行の会計構造によるもので、製造業などの自己資本比率と単純に並べて比べる指標ではない。

4. 割安度

PERは13.0倍、PBRは1.03倍で、PBRは銀行業の中央値0.73倍より高い。自社利回り比0.59が示すとおり、現在の利回りは過去5年の自社レンジの下限寄りにある。利回りが5年平均の4.13%に戻るには、配当180円を前提とすると株価は約4,358円まで下がる計算で、現在の7,360円から約40%低い水準にあたる。5年最小の2.31%に対応する株価は約7,792円で、足元はそこに近い。割安度の区分としては中立に位置づけられる。

過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。

区分株価水準(対応利回り)
現在株価7360円(利回り2.45%)
5年平均利回りに戻る株価4358円(利回り4.13%)
5年最高利回り時の株価2903円(利回り6.20%)
5年最低利回り時の株価7792円(利回り2.31%)

いまの株価は4358円(5年平均利回り水準)と7792円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約40.8%下がる計算です。

現在株価は7,360円。利回りが5年平均4.13%に戻る株価は約4,358円(現在から約40%下)、5年最大6.2%なら約2,903円、5年最小2.31%なら約7,792円にあたる。足元は5年最小の利回り水準の近くにあり、この水準線は売買を推奨するものではなく、過去レンジの中での現在地を測る目安として見てほしい。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 56.5)

総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。

判定根拠:
割安感が乏しい/自社平均より低利回り
+ 3年連続増配
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)

総合区分は中立。4年連続増配とDOE3.2%という還元姿勢は評価できる一方、利回りは自社の5年平均を下回り、株高で妙味が縮んだ局面にある。ROEや配当性向に無理はなく、配当そのものの持続性に足元で懸念材料は見当たらない。利回り水準・財務・増配記録・地方銀行としての金利環境や地域経済の動向を合わせて、どの水準で受け入れるかは読者自身の判断に委ねたい。

6. よくある質問

ふくおかフィナンシャルグループの株価は割安ですか、割高ですか?

配当利回りは2.45%で、過去5年平均の4.13%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。

同社は何年連続で増配していますか?

4年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また4年間、配当を減らしていません。

同社の配当性向はどのくらいですか?

配当性向は約40%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

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