4118 カネカ
中立- 配当利回り
- 3.04%
- 配当性向
- 32%
- DOE
- 1.95%
- 総合スコア
- 52.0pt
用語の解説(クリックで開く)
- 配当利回り
- 直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
- 配当性向
- 配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
- PER
- 株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
- PBR
- 株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
- ROE
- 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
- ROA
- 当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
- DOE
- 配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
- 自社利回り比(sy)
- 現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
- 連続増配
- 分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
- 非減配
- 配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
- 自己資本
- 会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
- 自己資本比率
- 自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
- フリーキャッシュフロー
- 本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
- 時価総額
- 株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
- EPS
- 1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
- BPS
- 1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
- 営業利益率
- 営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
- 5年平均利回り水準
- 配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
- 5年最低利回り水準
- 配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
- 減配
- 配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。
1. 企業概要
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 銘柄コード | 4118 |
| 業種 | 化学 |
| 配当利回り(株価ベース) | 3.04% |
| 1株配当(最新期・分割調整済) | 160.00円 |
| 総合判定 | 中立 |
| 総合スコア | 52.0 |
| 連続増配 | 2年 |
| 非減配 | 21年 |
| 配当性向 | 31.92% |
| PER / PBR | 9.57 / 0.58 |
| ROE | 6.11% |
| DOE(株主資本配当率) | 1.95%(業種中央値 2.48%) |
カネカは化学セクターに属する企業で、決算期は3月です。時価総額は約3,022億円、PBRは0.58倍で、業種中央値の0.80倍を下回っています。
ROEは6.11%、営業利益率は4.05%です。業種中央値はそれぞれ6.49%と6.83%なので、収益性は少し控えめな位置にあります。PERは9.57倍で、業種中央値の13.9倍より低い水準です。
最新期のEPSは501.26円、前期比の伸びは25.0%でした。売上高の伸びは0.5%にとどまり、増益は売上の拡大より利益率の改善が支えています。
2. 配当の魅力
| 期間 | 最大 | 平均 | 最小 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 5.27% | 3.57% | 2.75% |
| 3年 | 5.27% | 3.65% | 2.97% |
| 1年 | 4.03% | 3.51% | 2.97% |
| 現在 | 3.04% | — | — |
| 会計年度 | 1株配当 (分割調整済) | 配当性向 | EPS |
|---|---|---|---|
| 17/03 | 90.00円 | 29.16% | 309円 |
| 18/03 | 90.00円 | 27.40% | 328円 |
| 19/03 | 100.00円 | 18.87% | 530円 |
| 20/03 | 100.00円 | 46.58% | 215円 |
| 21/03 | 100.00円 | 41.21% | 243円 |
| 22/03 | 110.00円 | 27.09% | 406円 |
| 23/03 | 110.00円 | 31.47% | 350円 |
| 24/03 | 110.00円 | 30.73% | 358円 |
| 25/03 | 130.00円 | 32.43% | 401円 |
| 26/03 | 160.00円 | 31.92% | 501円 |
DOEで見る減配しにくさ
DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。
この会社のDOEは1.95%と控えめです(業種中央値は2.48%)。還元の厚みはまだ薄い。これから増やす余地と見るか、還元に消極的と見るかは、業績の伸び次第です。
折れ線は月ごとの配当利回りで、線が上がるほど株価に対する配当の割合が大きくなります。カネカは2025年4月の4.84%が直近5年の山で、その後は下がり続け、いまは3.04%です。5年平均の3.57%を下回る位置にいます。
5年・3年・1年それぞれの最大、平均、最小を並べた棒グラフです。現在の3.04%を各期間の平均と比べると、位置関係がつかめます。1年平均は3.51%、5年平均は3.57%で、現在値はどちらも下回っています。
年度ごとの1株配当を、株式分割を調整して並べています。2017年の90円から2026年の160円へ、段差を作りながら上がってきました。2024年までは110円で足踏みし、2025年に130円、2026年に160円と続いています。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
いまの配当利回りは3.04%です。5年平均は3.57%、5年間の最高は5.27%、最低は2.75%でした。現在値は平均を下回り、レンジの下側に近い位置です。
1株配当は2025年の130円から2026年に160円へ増えました。2年連続の増配で、2019年の100円から見ると着実に積み上がっています。減配は2005年が最後で、非減配は21年続いています。 ※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
DOE(株主資本配当率、純資産に対して配当をどれだけ出しているかの指標)は1.95%です。業種中央値は2.48%、全国の目安は2〜4%で、カネカは目安の下限に近い水準にあります。配当性向は31.92%と低めで、利益の約7割は社内に残っています。減配しにくさという点では、余力を残した設計です。
3. 業績と財務の安定性
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ROE | 6.11% |
| ROA | 3.23% |
| DOE | 1.95% |
| 自己資本比率 | 54.39% |
| EPS / BPS | 501 / 8280 |
| 収益性スコア | 0.79 |
| 還元スコア | 0.89 |
| 割安スコア | 0.71 |
自己資本比率は54.39%と、財務の土台は厚めです。フリーキャッシュフローは約240億円のプラスで、配当を払う原資は確保されています。
ROEは6.11%、ROAは3.23%、営業利益率は4.05%でした。三つとも業種中央値(6.49%、3.94%、6.83%)に届いていません。収益性の改善が、今後の増配余地を左右します。
EPSは2012年の79.8円から2026年の501.25円まで伸びました。途中の2020年は214.68円まで落ち込んだ年もあり、一直線の成長ではありません。それでも配当性向は2022年以降27〜32%台で落ち着いており、利益の波に配当が振り回されていない様子が読み取れます。
4. 割安度
PBRは0.58倍で、業種中央値0.80倍より低くなっています。PERも9.57倍と、中央値13.9倍を下回ります。指標だけを並べると、同業の中で控えめな評価を受けている銘柄です。
ただし配当利回りの側から見ると、見え方が変わります。現在の3.04%は5年平均の3.57%より低く、過去の自社水準と比べて株価は高い位置にあります。株価は2021年9月の3,995円から2026年9月の6,078円まで上がりました。
業種との比較では低評価、自社の歴史との比較では高め。物差しによって結論が分かれるので、あなたが重視する基準に合わせて両方を見ておくと整理しやすくなります。
過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。
| 区分 | 株価水準(対応利回り) |
|---|---|
| 現在株価 | 6078円(利回り3.04%) |
| 5年平均利回りに戻る株価 | 5182円(利回り3.57%) |
| 5年最高利回り時の株価 | 3510円(利回り5.27%) |
| 5年最低利回り時の株価 | 6727円(利回り2.75%) |
いまの株価は5182円(5年平均利回り水準)と6727円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約14.7%下がる計算です。
5年平均利回りに戻る株価が5,182円、5年最低利回りの水準が6,727円です。現在の株価は6,078円で、この2本のあいだにあります。年間配当185円を前提にした事実ベースの目安で、売買を推奨するものではありません。
5. 総合判断
総合判定: 中立(スコア 52.0)
総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。
判定根拠:
収益性が業種平均未満/自社平均より低利回り
+ 10年以上非減配
+ 利回り3%以上
総合スコアは52.0点、判定は「中立」です。還元スコア0.894・基礎スコア0.97が支え、収益性スコア0.785と割安スコア0.706が押さえる構図で、異常値は検出されていません。
配当の持続性は、利益が崩れた年の対応に表れています。EPSが2019年の529.94円から2020年に214.68円へ落ちたとき、カネカは1株配当100円を据え置き、配当性向は46.58%まで上がりました。2012年は配当性向100.25%でも80円を守っています。2005年を最後に21年続く非減配はこうした局面を含んだ記録で、いまの配当性向31.92%はその当時より余力を残した位置にあります。 ※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
シグナルは、物差しを変えると向きが逆になります。PBR0.58倍・PER9.57倍は業種中央値(0.80倍・13.9倍)を下回る一方、利回り3.04%は5年平均の3.57%に届かず、自社利回り比は0.85です。判定根拠が「自社平均より低利回り」を押さえ要因に挙げているのは、業種比の安さより、自社の過去と比べた株価の位置を重く見た結果です。
バリュートラップ(指標は安いまま、業績が伸びず評価も変わらない状態)を示す材料と、それを否定する材料が並んでいます。EPSは前期比25.0%伸び、フリーキャッシュフローは約240億円のプラス、配当は130円から160円へ増えました。一方で売上高の伸びは0.5%にとどまり、営業利益率4.05%とROE6.11%は業種中央値(6.83%・6.49%)に届いていません。売上が横ばいのまま利益率を引き上げ続けられるか。あなたが次の決算で確かめる点はそこです。
本記事は情報提供を目的としたもので、売買を推奨するものではありません。
6. よくある質問
カネカの株価は割安ですか、割高ですか?
配当利回りは3.04%で、過去5年平均の3.57%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。
同社は何年連続で増配していますか?
2年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また21年間、配当を減らしていません。
同社の配当性向はどのくらいですか?
配当性向は約32%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。
同社は過去に減配したことがありますか?
直近の減配は2005年で、それ以降は減配していません。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

