4063 信越化学工業
中立- 配当利回り
- 1.23%
- 配当性向
- 42%
- DOE
- 4.43%
- 総合スコア
- 74.7pt
用語の解説(クリックで開く)
- 配当利回り
- 直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
- 配当性向
- 配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
- PER
- 株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
- PBR
- 株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
- ROE
- 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
- ROA
- 当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
- DOE
- 配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
- 自社利回り比(sy)
- 現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
- 連続増配
- 分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
- 非減配
- 配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
- 自己資本
- 会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
- 自己資本比率
- 自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
- フリーキャッシュフロー
- 本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
- 時価総額
- 株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
- EPS
- 1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
- BPS
- 1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
- 営業利益率
- 営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
- 5年平均利回り水準
- 配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
- 5年最低利回り水準
- 配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
- 減配
- 配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。
1. 企業概要
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 銘柄コード | 4063 |
| 業種 | 化学 |
| 配当利回り(株価ベース) | 1.23% |
| 1株配当(最新期・分割調整済) | 106.00円 |
| 総合判定 | 中立 |
| 総合スコア | 74.7 |
| 連続増配 | 0年 |
| 非減配 | 26年 |
| 配当性向 | 41.95% |
| PER / PBR | 24.80 / 2.61 |
| ROE | 10.01% |
| DOE(株主資本配当率) | 4.43%(業種中央値 2.48%) |
信越化学工業は化学セクターに属し、決算は3月期です。時価総額は約12.4兆円で、この業種のなかでも大きな部類に入ります。
データ上の特徴は収益力の高さです。営業利益率は24.68%に達し、業種中央値の6.83%を大きく上回ります。自己資本比率も82.0%と厚く、財務に余裕があります。
あなたが配当株を選ぶ目で見ると、利回りの高さで目立つ銘柄ではありません。26年間減配がなく、稼ぐ力に裏付けられた配当を続けてきた点が、この銘柄の輪郭です。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
2. 配当の魅力
| 期間 | 最大 | 平均 | 最小 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 3.81% | 2.26% | 0.94% |
| 3年 | 3.06% | 1.91% | 0.94% |
| 1年 | 2.42% | 1.59% | 0.94% |
| 現在 | 1.23% | — | — |
| 会計年度 | 1株配当 (分割調整済) | 配当性向 | EPS |
|---|---|---|---|
| 17/03 | 24.00円 | 29.07% | 83円 |
| 18/03 | 28.00円 | 22.43% | 125円 |
| 19/03 | 40.00円 | 27.55% | 145円 |
| 20/03 | 44.00円 | 29.13% | 151円 |
| 21/03 | 50.00円 | 35.37% | 141円 |
| 22/03 | 80.00円 | 33.23% | 241円 |
| 23/03 | 100.00円 | 143.74% | 70円 |
| 24/03 | 100.00円 | 38.55% | 259円 |
| 25/03 | 106.00円 | 39.33% | 270円 |
| 26/03 | 106.00円 | 41.95% | 253円 |
DOEで見る減配しにくさ
DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。
この会社のDOEは4.43%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は2.48%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。
月次の利回りを折れ線で追い、5年の最大・平均・最小を水準線で重ねたグラフです。線が平均より上なら利回りが高い時期、下なら低い時期と読みます。この銘柄は2022年9月前後に3%台後半まで上がり、2026年5月に0.94%まで下がりました。現在の1.23%は5年平均2.26%を下回っています。
5年・3年・1年それぞれの最大、平均、最小を棒で並べ、期間による利回りの幅を比べるグラフです。期間が短いほど棒が低ければ、利回りが下がってきたことになります。平均は5年が2.26%、3年が1.91%、1年が1.59%と短い期間ほど低く、利回りが縮んできた流れが見えます。
年度ごとの1株配当を棒で並べ、株式分割を調整して比べられるようにしたグラフです。棒が右肩上がりなら増配の歴史、横ばいなら維持を示します。2017年の24.0円から2023年の100.0円まで伸び、2024年は100.0円、2025年と2026年は106.0円でした。26年間減配はありません。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
現在の配当利回りは1.23%です。5年平均の2.26%を下回り、5年間の最高3.81%と最低0.94%のあいだでは低い側にあります。直近1年の平均は1.59%でした。
配当は26年間減らされていません。調整後の1株配当は2000年の1.0円から2026年の106.0円へ伸びました。直近は2025年の106.0円から2026年も同額で、連続増配の年数は0年です。増やし続けるタイプではなく、積み上げた水準を維持している局面だと読めます。
注目したいのがDOE(株主資本配当率、純資産に対してどれだけ配当を出すか)です。この銘柄は4.43%で、業種中央値の2.48%を上回り、全国の目安である2〜4%の範囲も超えています。純資産を土台に配当を払う姿勢が強く、減配しにくさを測る物差しでは良い数字です。配当性向は41.95%で、利益の半分以下に収まっています。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
3. 業績と財務の安定性
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ROE | 10.01% |
| ROA | 8.38% |
| DOE | 4.43% |
| 自己資本比率 | 82.01% |
| EPS / BPS | 253 / 2400 |
| 収益性スコア | 2.43 |
| 還元スコア | 1.39 |
| 割安スコア | 2.09 |
ROEは10.01%で、業種中央値6.49%を上回ります。ROA(総資産に対する利益率)は8.38%と、中央値3.94%の2倍超です。営業利益率24.68%は中央値6.83%の3倍以上で、利益の厚さが際立ちます。
財務の土台も固めです。自己資本比率は82.0%、フリーキャッシュフローは約1,678億円のプラスです。配当を払っても手元に残る構図になっています。
足元の勢いは落ち着いています。売上成長率は0.50%、EPS成長率はマイナス6.24%でした。EPSは2025年の269.51円から2026年は252.68円へ下がっています。
ひとつ見ておきたい年があります。2023年はEPSが69.57円まで落ち込み、配当性向が143.74%に跳ねました。それでも調整後の配当は100.0円を保ち、翌2024年のEPSは259.40円へ戻っています。利益が崩れた年でも配当を動かさなかった事実は、還元姿勢の裏付けになります。
4. 割安度
PERは24.8倍で、業種中央値27.25倍をやや下回ります。一方PBRは2.61倍で、中央値0.80倍の3倍超です。純資産に対する株価の水準は、同業のなかで高い側にあります。
利回りで測ると、現在の1.23%は5年平均2.26%の約0.54倍です。5年間の最低0.94%には届いていないものの、平均よりはっきり低い位置にいます。株価は5,945円で、5年間で見て利回りが薄い時期にあたります。
収益性を考えると、PBRの高さには根拠があります。ROE10.01%とROA8.38%が同業を上回るためです。ただし配当の入り口で見れば、利回りの面で割安感は乏しい状態です。
過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。
| 区分 | 株価水準(対応利回り) |
|---|---|
| 現在株価 | 5945円(利回り1.23%) |
| 5年平均利回りに戻る株価 | 3230円(利回り2.26%) |
| 5年最高利回り時の株価 | 1916円(利回り3.81%) |
| 5年最低利回り時の株価 | 7766円(利回り0.94%) |
いまの株価は3230円(5年平均利回り水準)と7766円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約45.7%下がる計算です。
株価の推移に、過去5年の利回り水準へ戻る株価の線を重ねたグラフです。株価が線のどちら側にあるかで、利回りの位置を確かめます。5年平均利回りに戻る株価は3,230円、5年最低利回りの水準は7,766円で、現在の5,945円はその間にあります。売買を推奨するものではありません。
5. 総合判断
総合判定: 中立(スコア 74.7)
総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。
判定根拠:
割安感が乏しい/自社平均より低利回り
+ ROE10%以上の高収益
+ 10年以上非減配
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)
総合スコアは74.7点で、割安度の判定は「中立」です。加点の理由は3つあります。ROE10%以上の高収益、10年以上の非減配、そしてDOE2%以上かつ業種平均以上という還元姿勢です。注意点として挙がった項目はなく、配当に関する異常値も検出されていません。
一方で判定根拠には「割安感が乏しい/自社平均より低利回り」とあります。現在の利回り1.23%は5年平均の約0.54倍で、配当の入り口の数字は薄めです。強みは配当の持続力に、弱みは利回りの水準にあります。
この銘柄は、高い利回りを求める読者向けの数字をしていません。26年間減配がなく、業種を上回る収益性と財務を持つ一方、連続増配は0年で、直近2年の配当は同額です。何を重視するかで評価が変わるため、あなた自身の基準に照らして読んでください。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。本記事は売買を推奨するものではありません。
6. よくある質問
信越化学工業の株価は割安ですか、割高ですか?
配当利回りは1.23%で、過去5年平均の2.26%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。
同社の配当性向はどのくらいですか?
配当性向は約42%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

