3762 テクマトリックス
中立- 配当利回り
- 2.20%
- 配当性向
- 40%
- DOE
- 10.46%
- 総合スコア
- 73.5pt
用語の解説(クリックで開く)
- 配当利回り
- 直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
- 配当性向
- 配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
- PER
- 株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
- PBR
- 株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
- ROE
- 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
- ROA
- 当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
- DOE
- 配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
- 自社利回り比(sy)
- 現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
- 連続増配
- 分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
- 非減配
- 配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
- 自己資本
- 会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
- 自己資本比率
- 自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
- フリーキャッシュフロー
- 本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
- 時価総額
- 株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
- EPS
- 1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
- BPS
- 1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
- 営業利益率
- 営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
- 5年平均利回り水準
- 配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
- 5年最低利回り水準
- 配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
- 減配
- 配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。
1. 企業概要
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 銘柄コード | 3762 |
| 業種 | 情報・通信業 |
| 配当利回り(株価ベース) | 2.20% |
| 1株配当(最新期・分割調整済) | 52.00円 |
| 総合判定 | 中立 |
| 総合スコア | 73.5 |
| 連続増配 | 11年 |
| 非減配 | 16年 |
| 配当性向 | 40.35% |
| PER / PBR | 13.80 / 2.71 |
| ROE | 20.50% |
| DOE(株主資本配当率) | 10.46%(業種中央値 4.34%) |
テクマトリックス株式会社は情報・通信業に属する企業です。時価総額は約792億円で、東証に上場する情報通信セクターの中では中堅どころに位置づけられます。
収益性を見ると、ROEは20.50%です。業種中央値の11.13%を大きく上回ります。自己資本利益率がこれだけ高いと、株主が出したお金をどれだけ効率よく稼ぎに変えているかがよくわかります。一方でROAは4.26%、業種中央値6.68%をやや下回ります。自己資本比率は21.66%。他人資本、つまり負債を活用することで自己資本利益率を押し上げている構造が透けて見えます。
営業利益率は10.82%。業種中央値8.50%より高く、本業の稼ぐ力は平均以上です。EPS(1株利益)は128.88円で、前期比27.59%の伸び。売上成長率も10.56%と、増収増益の局面にあります。私が数字だけを追っていても、この会社の利益成長ペースは目を引きます。
BPS(1株純資産)は655.15円。株価の評価は後の章で扱いますが、収益力と成長率の両輪が揃っている企業だと、まずは押さえておいてください。
2. 配当の魅力
| 期間 | 最大 | 平均 | 最小 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 3.23% | 1.85% | 1.01% |
| 3年 | 3.23% | 2.13% | 1.36% |
| 1年 | 3.23% | 2.64% | 2.16% |
| 現在 | 2.20% | — | — |
| 会計年度 | 1株配当 (分割調整済) | 配当性向 | EPS |
|---|---|---|---|
| 17/03 | 7.50円 | 25.58% | 29円 |
| 18/03 | 10.00円 | 26.56% | 38円 |
| 19/03 | 12.50円 | 30.43% | 41円 |
| 20/03 | 15.00円 | 64.88% | 23円 |
| 21/03 | 19.00円 | 32.80% | 58円 |
| 22/03 | 20.00円 | 33.53% | 60円 |
| 23/03 | 23.00円 | 31.12% | 74円 |
| 24/03 | 28.00円 | 31.69% | 88円 |
| 25/03 | 34.00円 | 33.66% | 101円 |
| 26/03 | 52.00円 | 40.35% | 129円 |
DOEで見る減配しにくさ
DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。
この会社のDOEは10.46%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は4.34%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。
この折れ線は、配当利回りが月ごとにどう動いてきたかを示しています。線が上にあるときほど、株価に対して配当が割安に買える局面です。テクマトリックスの現在の利回りは2.20%で、5年平均の1.85%より高い位置にあります。5年間で最も高かったのは3.23%でした。
5年・3年・1年それぞれの期間で、利回りの最大・平均・最小を棒グラフで比べています。直近1年の平均は2.64%と、5年平均の1.85%より明らかに高めです。ここ1年は、利回りで見ると恵まれた時期が続いていたことがわかります。
年度ごとの配当金額(分割調整済み)を棒グラフで並べています。棒が途切れず右肩上がりに伸びている点に注目してください。11年連続で増配しており、この積み上げが配当株としての評価につながります。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
配当利回りはいま2.20%。過去5年平均の1.85%より高い水準にいます。5年間で最も高かったのは3.23%、最も低かったのは1.01%でした。直近1年間だけを見ると平均2.64%まで上がっており、ここ1年は利回りの面で恵まれた時間帯が続いていたことになります。
増配の記録を見てみましょう。11年連続で配当を増やし、16年連続で減配していません。データで確認できる17年間、株主への還元姿勢を一度も崩していないということです。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
DOE(純資産配当率)は10.46%。業種中央値の4.34%を大きく上回ります。DOEは自己資本に対してどれだけ配当を払っているかを示す指標で、全国的な目安はおおむね2〜4%、中央値は3%前後とされます。この水準と比べると、テクマトリックスの還元姿勢はかなり踏み込んだものです。減配しにくさという観点でも、参考になる数字です。
配当性向は40.35%。利益のうち4割強を配当に回している計算です。稼いだ利益をため込みすぎず、かといって配当に偏りすぎない、バランスの取れた水準です。
3. 業績と財務の安定性
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ROE | 20.50% |
| ROA | 4.26% |
| DOE | 10.46% |
| 自己資本比率 | 21.66% |
| EPS / BPS | 129 / 655 |
| 収益性スコア | 1.25 |
| 還元スコア | 1.71 |
| 割安スコア | 1.14 |
収益性の柱はROEです。20.50%という数字は業種中央値11.13%のおよそ1.8倍。株主資本をこれだけ効率よく利益に変換できている企業は、情報・通信業の中でも際立っています。一方でROAは4.26%、業種中央値6.68%には届きません。自己資本比率21.66%という数字と合わせて読むと、負債の活用がROEを押し上げている構造が浮かび上がります。
本業の稼ぐ力を示す営業利益率は10.82%で、業種中央値8.50%を上回ります。派手さはなくとも、地に足のついた収益基盤があることがわかります。フリーキャッシュフローは約120億円のプラス。事業活動から実際に現金を生み出せている証拠です。
成長面では、EPS(1株利益)が前期比27.59%伸びました。売上成長率も10.56%を記録しています。利益の伸びが売上の伸びを上回っており、収益性そのものが改善している局面だと読み取れます。
株価指標にも触れておきます。PBRは2.71倍で、業種中央値1.87倍より高め。PERは13.8倍で、業種中央値16.6倍を下回ります。この二つの指標が逆方向を向いているのは、高いROEが株価純資産倍率を押し上げつつ、利益成長への期待が株価収益率を相対的に抑えている、という見方ができます。
4. 割安度
割安度を測る代表的な指標がPERとPBRです。PERは13.8倍で、業種中央値16.6倍より低い水準にあります。1株利益に対して支払う株価は、同業他社と比べて割安な側にあります。
一方でPBRは2.71倍。業種中央値1.87倍を上回ります。純資産に対する株価は同業より高めに評価されている計算になり、PERとは逆の結果です。この差は、市場が高い収益力(ROE)を織り込んで株価純資産倍率を押し上げている一方、利益成長への期待から株価収益率は相対的に抑えられている、という構図で説明できます。
配当利回りの面でも確認しておきましょう。現在の利回り2.20%は、5年平均1.85%より高く、3年平均2.13%とほぼ同水準、直近1年平均2.64%よりは低い位置にあります。過去の自分自身と比べたとき、いまの株価水準がどのあたりにいるかを測る一つの目安になります。
複数の指標を並べると、割安・割高のどちらか一方に単純に振り切れているわけではないことがわかります。指標ごとに見え方が変わる、この会社らしい姿です。
過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。
| 区分 | 株価水準(対応利回り) |
|---|---|
| 現在株価 | 2366円(利回り2.20%) |
| 5年平均利回りに戻る株価 | 2811円(利回り1.85%) |
| 5年最高利回り時の株価 | 1610円(利回り3.23%) |
| 5年最低利回り時の株価 | 5148円(利回り1.01%) |
いまの株価は2811円(利回りが5年平均に戻る水準)を下回っています。利回りは5年平均より高く、過去のレンジでは株価が低い側にあります。
折れ線は株価の推移、水平線は利回りの目安から算出した株価水準です。目安ラインは2810.8円、慎重な水準は1609.9円で設定されています。現在の株価は2366.0円で、両ラインの間にあります。売買を推奨するものではなく、あくまで利回りの観点から見た株価水準の参考情報です。
5. 総合判断
総合判定: 中立(スコア 73.5)
総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。
判定根拠:
割安感が乏しい
+ ROE10%以上の高収益
+ 10年連続増配
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)
総合スコアは73.5点、判定は中立です。この数字をどう読むか、順を追って見ていきましょう。
スコアの内訳を見ると、還元スコアが1.706と四項目の中で最も高く出ています。11年連続増配、16年連続で減配なしという実績と、業種平均を上回るDOEが、このスコアを支えています。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。収益性スコアも1.251とプラス方向で、ROE10%以上という高い資本効率が加点材料になっています。
一方で割安スコアは1.143にとどまります。判定根拠として「割安感が乏しい」と明記されている通り、株価指標の面では突出した安さを示していません。自社利回り比は1.19で、自社の過去の利回り水準と比べれば、いまの利回りはやや高めの位置にいることを示しています。基礎スコア1.269と合わせると、収益性と還元姿勢の強さが、割安感の乏しさを補って73.5点という水準に落ち着いた構図が見えてきます。
このスコアが意味するのは、飛び抜けて割安でも割高でもない、地に足のついた立ち位置です。異常値は検出されていません。高い自己資本利益率と長期の増配実績という土台の上に、いまの株価がどう評価されているかを、読者ご自身の投資方針と照らし合わせて判断していただければと思います。
6. よくある質問
テクマトリックスの株価は割安ですか、割高ですか?
配当利回りは2.20%で、過去5年平均の1.85%を上回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。
同社は何年連続で増配していますか?
11年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また16年間、配当を減らしていません。
同社の配当性向はどのくらいですか?
配当性向は約40%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

