3002 グンゼ
割高寄り- 配当利回り
- 5.14%
- 配当性向
- 51%
- DOE
- 6.05%
- 総合スコア
- 53.1pt
用語の解説(クリックで開く)
- 配当利回り
- 直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
- 配当性向
- 配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
- PER
- 株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
- PBR
- 株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
- ROE
- 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
- ROA
- 当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
- DOE
- 配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
- 自社利回り比(sy)
- 現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
- 連続増配
- 分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
- 非減配
- 配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
- 自己資本
- 会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
- 自己資本比率
- 自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
- フリーキャッシュフロー
- 本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
- 時価総額
- 株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
- EPS
- 1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
- BPS
- 1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
- 営業利益率
- 営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
- 5年平均利回り水準
- 配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
- 5年最低利回り水準
- 配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
- 減配
- 配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。
1. 企業概要
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 銘柄コード | 3002 |
| 業種 | 繊維製品 |
| 配当利回り(株価ベース) | 5.14% |
| 1株配当(最新期・分割調整済) | 216.00円 |
| 総合判定 | 割高寄り |
| 総合スコア | 53.1 |
| 連続増配 | 5年 |
| 非減配 | 9年 |
| 配当性向 | 50.81% |
| PER / PBR | 233.70 / 1.04 |
| ROE | 0.43% |
| DOE(株主資本配当率) | 6.05%(業種中央値 2.38%) |
グンゼは繊維製品を主力とする老舗メーカーです。私が最初にこの銘柄を見て気になったのは、時価総額の大きさでした。約1168億円。中堅どころの規模感です。
自己資本比率は74.05%に達しています。借入への依存が低く、財務基盤は厚い。1株あたり純資産(BPS)は3565.39円で、株価水準の裏付けとなる数字です。
一方でEPS(1株あたり利益)は15.83円まで落ち込みました。前期比のEPS成長率はマイナス91.66%。利益がほぼ消えかけている状態です。売上高成長率もマイナス4.52%で、トップラインも縮小しています。
総合スコアは53.1点、区分は業種内でやや割高寄りです。業種内で株価水準が高く、収益性は業種平均を下回ります。ただし加点材料もあります。5年連続増配、利回り4%超、DOE(株主資本配当率)が業種平均を上回る水準を維持している点です。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
2. 配当の魅力
| 期間 | 最大 | 平均 | 最小 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 9.66% | 5.50% | 3.15% |
| 3年 | 9.66% | 6.29% | 3.15% |
| 1年 | 6.25% | 5.54% | 4.80% |
| 現在 | 5.14% | — | — |
| 会計年度 | 1株配当 (分割調整済) | 配当性向 | EPS |
|---|---|---|---|
| 17/03 | 37.50円 | 45.21% | 83円 |
| 18/03 | 45.00円 | 47.54% | 95円 |
| 19/03 | 55.00円 | 48.76% | 113円 |
| 20/03 | 57.50円 | 46.94% | 122円 |
| 21/03 | 57.50円 | 95.09% | 60円 |
| 22/03 | 70.00円 | 82.87% | 84円 |
| 23/03 | 73.50円 | 56.24% | 131円 |
| 24/03 | 76.50円 | 50.81% | 151円 |
| 25/03 | 195.00円 | —% | —円 |
| 26/03 | 216.00円 | —% | —円 |
DOEで見る減配しにくさ
DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。
この会社のDOEは6.05%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は2.38%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。
この折れ線は、月ごとの配当利回りの動きを示します。直近の利回りは5.14%で、5年平均の5.50%よりわずかに低い水準です。2024年前半にかけて株価下落で利回りが8%台まで跳ね上がった局面があり、その後の株価回復とともに水準を切り下げてきました。
5年・3年・1年それぞれの最大・平均・最小を棒で比べたグラフです。期間を短く取るほど平均が高くなる傾向があり、直近1年の平均は5.54%と5年平均の5.50%をわずかに上回ります。直近ほど利回りの振れ幅も狭まっています。
年度ごとの配当金額(分割調整済み)を積み上げた棒グラフです。5年連続で増配が続き、2025年から2026年にかけて配当額が大きく伸びています。棒の高さが右肩上がりに伸びる形が、増配の継続を物語っています。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
いまの利回りは5.14%です。過去5年間のレンジで見ると、最高9.66%、平均5.50%、最低3.15%。今の水準は平均よりわずかに低い程度で、極端に買われすぎているわけではありません。
直近1年に絞ると、平均5.54%、レンジは4.80%〜6.25%とやや狭まっています。値動きが落ち着き、利回りの振れ幅も収縮してきました。
配当実績を振り返ると、5年連続で増配を続けています。減配していない期間はもっと長く、9年に及びます。最後に減配したのは2017年でした。26年分のデータをたどってもこの記録です。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
DOE(株主資本配当率)は6.05%。業種中央値の2.38%を大きく上回ります。DOEの目安ライン(2〜4%)からも頭一つ抜けた水準で、配当を減らしにくい姿勢がうかがえます。純利益が振れても配当を維持しようとする意思の表れと読めます。
3. 業績と財務の安定性
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ROE | 0.43% |
| ROA | 0.33% |
| DOE | 6.05% |
| 自己資本比率 | 74.05% |
| EPS / BPS | 16 / 3565 |
| 収益性スコア | 0.41 |
| 還元スコア | 1.76 |
| 割安スコア | 1.36 |
自己資本比率は74.05%。借入に頼らない体質で、財務の土台はしっかりしています。フリーキャッシュフローも56.86億円のプラスを確保していて、資金繰りに窮している様子はありません。
収益性は業種平均と比べると見劣りします。ROEは0.43%で、業種中央値の4.87%を大きく下回ります。ROAも0.33%にとどまり、こちらも中央値2.49%に届いていません。営業利益率だけは3.73%と、業種中央値3.76%とほぼ同水準を保っています。
配当性向は50.81%。利益の半分を配当に回している計算です。EPS成長率はマイナス91.66%、売上高成長率もマイナス4.52%とどちらも縮小方向にあります。利益水準が薄くなる中で、配当性向は上がりやすい局面です。
株価指標のPBRは1.04倍。業種中央値0.76倍より高く、純資産に対して株価はやや割高に評価されています。財務の安定感と収益性の弱さ、この二つが同居しているのが今のグンゼの姿です。
4. 割安度
PER(株価収益率)は233.7倍まで拡大しています。裏を返せば、EPSが15.83円まで縮んだ結果として、株価に対する利益の比率が極端に薄まった形です。この数字だけで割高・割安を判断するのは難しい局面です。
PBR(株価純資産倍率)は1.04倍。業種中央値0.76倍と比べると、純資産に対する評価はやや高めです。株価は、1株あたり3565.39円のBPSに対して積み上がっています。
利回りの面から見ると、いまの5.14%は5年平均5.50%よりわずかに低い水準にあります。5年間の利回りレンジは最低3.15%から最高9.66%まで振れてきました。今の株価は、このレンジのどちらかに極端に寄っているわけではありません。
PERの跳ね上がりは利益急減が主因で、株価そのものが急騰したわけではありません。数字の意味を取り違えないための注意点です。
過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。
| 区分 | 株価水準(対応利回り) |
|---|---|
| 現在株価 | 4205円(利回り5.14%) |
| 5年平均利回りに戻る株価 | 3927円(利回り5.50%) |
| 5年最高利回り時の株価 | 2236円(利回り9.66%) |
| 5年最低利回り時の株価 | 6857円(利回り3.15%) |
いまの株価は3927円(5年平均利回り水準)と6857円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約6.6%下がる計算です。
株価の推移と、過去の利回り水準から逆算した参考株価を重ねた折れ線グラフです。現在の株価4205円は、5年平均利回り水準の3927円をやや上回り、5年最低利回り水準の6857円までは距離があります。過去5年の利回りレンジの内側に位置していることが読み取れます。
5. 総合判断
総合判定: 割高寄り(スコア 53.1)
株価が自社の過去水準より高く、バリュエーション面のスコアが低い水準です。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。
判定根拠:
業種内で割高(割安スコア>1.2)かつ収益性が業種平均未満
+ 5年連続増配
+ 利回り4%以上
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)
グンゼの総合スコアは53.1点、区分は業種内でやや割高寄りです。判定の根拠は明確で、割安スコアは業種内で高く、収益性は業種平均を下回っています。株価に対して業績の中身が追いついていない、という評価です。
一方で加点材料は3つあります。5年連続増配、利回り4%以上、そしてDOEが業種平均を上回る水準にあること。還元スコアは1.764と、基礎スコア0.882を大きく超えています。株主還元への姿勢は評価できる部分です。
配当の実績を見ると、9年間減配していません。最後の減配は2017年で、26年分のデータの中でもこの記録は際立っています。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
自社の利回り比は0.93。過去の自社水準と比べると、いまの利回りはやや低めに出ています。株価に割高感がある一方、配当を継続する意思は数字の上でも裏付けられています。この二面性が、今のグンゼを理解するうえでの軸になります。
6. よくある質問
グンゼの株価は割安ですか、割高ですか?
配当利回りは5.14%で、過去5年平均の5.50%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「割高寄り」です。売買を推奨するものではありません。
同社は何年連続で増配していますか?
5年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また9年間、配当を減らしていません。
同社の配当性向はどのくらいですか?
配当性向は約51%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。
同社は過去に減配したことがありますか?
直近の減配は2017年で、それ以降は減配していません。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

