1946 トーエネック
中立- 配当利回り
- 3.51%
- 配当性向
- 40%
- DOE
- 4.61%
- 総合スコア
- 64.0pt
用語の解説(クリックで開く)
- 配当利回り
- 直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
- 配当性向
- 配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
- PER
- 株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
- PBR
- 株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
- ROE
- 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
- ROA
- 当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
- DOE
- 配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
- 自社利回り比(sy)
- 現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
- 連続増配
- 分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
- 非減配
- 配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
- 自己資本
- 会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
- 自己資本比率
- 自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
- フリーキャッシュフロー
- 本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
- 時価総額
- 株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
- EPS
- 1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
- BPS
- 1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
- 営業利益率
- 営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
- 5年平均利回り水準
- 配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
- 5年最低利回り水準
- 配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
- 減配
- 配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。
1. 企業概要
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 銘柄コード | 1946 |
| 業種 | 建設業 |
| 配当利回り(株価ベース) | 3.51% |
| 1株配当(最新期・分割調整済) | 76.00円 |
| 総合判定 | 中立 |
| 総合スコア | 64.0 |
| 連続増配 | 3年 |
| 非減配 | 3年 |
| 配当性向 | 39.61% |
| PER / PBR | 10.40 / 1.21 |
| ROE | 12.29% |
| DOE(株主資本配当率) | 4.61%(業種中央値 3.74%) |
トーエネックは建設業に区分される銘柄です。時価総額は約1,929億円。中型株の部類に入ります。
収益力を見ると、ROEは12.29%です。建設業の中央値10.08%を上回ります。ROAも5.71%で、中央値5.08%を上回りました。営業利益率は7.86%。こちらも中央値7.08%より高い数字です。私はこの3つが並んで中央値を超えている点に注目しています。建設業という土台の上で、収益性が一段上にある会社だと読めます。
財務の土台も確認しておきましょう。自己資本比率は49.08%。総資産のおよそ半分を自己資金でまかなっている計算です。フリーキャッシュフローは約224億円のプラスでした。
株価指標はPERが10.40倍、PBRが1.21倍。EPSは191.87円、BPSは1649.4円です。売上高成長率は0.55%とほぼ横ばいでしたが、EPS成長率は65.89%まで伸びました。利益の伸びが際立つ一年だったことが、この数字からわかります。
配当分析の総合スコアは64.0点で、判定は「中立」です。収益性の高さと配当の伸びが、建設業の中でこの銘柄を押し上げています。
2. 配当の魅力
| 期間 | 最大 | 平均 | 最小 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 9.53% | 4.79% | 2.90% |
| 3年 | 9.53% | 5.10% | 3.10% |
| 1年 | 5.75% | 4.05% | 3.10% |
| 現在 | 3.51% | — | — |
| 会計年度 | 1株配当 (分割調整済) | 配当性向 | EPS |
|---|---|---|---|
| 17/03 | 17.00円 | 30.76% | 55円 |
| 18/03 | 14.20円 | 22.96% | 62円 |
| 19/03 | 21.00円 | 29.42% | 71円 |
| 20/03 | 30.00円 | 30.10% | 100円 |
| 21/03 | 28.00円 | 29.63% | 94円 |
| 22/03 | 27.00円 | 30.46% | 89円 |
| 23/03 | 19.00円 | —% | —円 |
| 24/03 | 40.00円 | 40.02% | 100円 |
| 25/03 | 50.00円 | 112.40% | 44円 |
| 26/03 | 76.00円 | 39.61% | 192円 |
DOEで見る減配しにくさ
DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。
この会社のDOEは4.61%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は3.74%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。
折れ線が5年平均・最大・最小の目安線をまたいで動きます。いまの利回りは3.51%で、5年平均4.79%より下の位置にいます。株価が配当以上のペースで上がった結果、線が平均線の下まで沈んだと読めます。
5年・3年・1年それぞれの最大・平均・最小を棒で並べたグラフです。直近1年の平均4.05%は5年平均4.79%を下回り、期間が短くなるほど平均が下がっています。株高が続いた期間ほど、利回りが圧迫されていることがわかります。
年度ごとの調整後配当を棒で示したグラフです。2023年3月期の19円を底に、2026年3月期は76円まで3年連続で伸びています。棒の高さが年々積み上がっていく形が、増配の記録をそのまま映しています。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
いまの配当利回りは3.51%です。5年平均は4.79%、直近1年平均は4.05%。どちらも今の水準を上回ります。過去5年のレンジで見ると、最高9.53%・最低2.90%の間のかなり低い側に、今の利回りは位置しています。株価が配当の伸び以上に買われた結果と読めます。
配当の実額を追うと、2001年3月期の5円から始まり、2010年代前半は10円前後で足踏みしていました。転機は2015年3月期の12円から。そこから2026年3月期の76円まで、右肩上がりの年が続きます。連続増配は3年、非減配も3年、直近の減配は2023年でした。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
配当性向は39.61%です。利益に対してまだ余裕を残す水準ですが、この数字には注意が必要です。前期の配当性向は112.4%、つまり利益を超える配当を払っていました。そこから今期は72.8ポイントも下がっています。急変と呼べる動きです。背景にはEPSが44.48円から191.87円へ跳ね上がった一年分の利益急増があります。配当額自体は50円から76円へ伸びていますから、減配ではありません。ただ、この利益の振れ幅は、来期以降の配当方針を占ううえで見ておく価値があります。
減配のしにくさを測るDOE(純資産配当率)は4.61%。建設業の中央値3.74%を上回り、全国的な目安とされる2〜4%のレンジも超えています。利益の増減にかかわらず、純資産に対して一定の還元を続けようとする姿勢が、この数字に表れています。
3. 業績と財務の安定性
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ROE | 12.29% |
| ROA | 5.71% |
| DOE | 4.61% |
| 自己資本比率 | 49.08% |
| EPS / BPS | 192 / 1649 |
| 収益性スコア | 1.15 |
| 還元スコア | 1.12 |
| 割安スコア | 0.95 |
収益性から見ていきます。ROEは12.29%で、建設業の中央値10.08%を上回りました。ROAも5.71%、中央値5.08%より高い数字です。営業利益率は7.86%、中央値7.08%を上回ります。3つの指標がそろって中央値を超えている状態は、業種内でも収益力に厚みがあることを示しています。
ただ、この数字の裏側にある利益の動きは、なめらかではありません。EPSは2024年3月期の99.95円から2025年3月期は44.48円へ落ち込み、2026年3月期には191.87円まで跳ね上がりました。3期の振れ幅としてはかなり大きい部類です。EPS成長率が65.89%という高い数字になっているのも、この直近一年の急伸が主因です。一方で売上高成長率は0.55%とほぼ横ばい。利益の伸びが売上の伸びを大きく上回っているという、成長の中身に偏りがある年でした。
財務の安定性は堅実です。自己資本比率は49.08%で、総資産の半分近くを自己資金が占めています。フリーキャッシュフローは約224億円のプラス。営業から生まれる現金がしっかり残っている証拠です。借入への依存を強めずに事業を回せる余地があると、私は見ています。
利益のブレをどう受け止めるか。ここが判断の分かれ目になります。単年の利益急増を実力とみなすのは早計です。過去の推移を並べて、平均的な収益力がどのあたりにあるのかを確認したうえで、次の決算を待つのが手堅い判断です。
4. 割安度
PERは10.40倍です。建設業の中央値12.37倍と比べると、利益に対する株価は割安に見えます。ただしこのPERは、直近一年で急伸したEPS191.87円を分母に置いた数字です。前期のEPS44.48円を使えば、同じ株価でも倍率はまったく違う姿になります。低いPERだけを見て判断するのは危うい場面です。
PBRは1.21倍。こちらは建設業の中央値1.15倍をわずかに上回ります。純資産という、利益より動きの少ない基準で見ると、この銘柄は業種内でやや高めの評価を受けています。PERとPBRで評価の向きが分かれるのは、利益の振れが評価にも影響している表れです。
配当利回りの面ではどうでしょうか。いまの利回り3.51%を自社の5年平均4.79%と比べると、0.73倍にとどまります。過去の自分自身と比べて、今は利回りが低い、つまり株価が相対的に高い局面にいます。3年平均5.10%、1年平均4.05%と、直近の平均もすべて今の水準を上回っていますから、利回りの低下傾向は一過性ではなさそうです。
割安スコアは0.948。収益性スコア1.151・還元スコア1.116と比べると、3つの中で最も低い数字です。判定根拠にも「自社平均より低利回り」と記されています。株価が配当や利益の伸びを先取りして買われている、というのがこの数字の読み方です。
過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。
| 区分 | 株価水準(対応利回り) |
|---|---|
| 現在株価 | 2163円(利回り3.51%) |
| 5年平均利回りに戻る株価 | 1587円(利回り4.79%) |
| 5年最高利回り時の株価 | 798円(利回り9.53%) |
| 5年最低利回り時の株価 | 2621円(利回り2.90%) |
いまの株価は1587円(5年平均利回り水準)と2621円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約26.6%下がる計算です。
株価の推移に、配当利回りから逆算した買い/売りの目安ラインを重ねたグラフです。いまの株価2163円は、買いの目安1586.6円と売りの目安2620.7円のあいだにあります。買いの目安まで下がるには26.6%の下落が必要な位置です。
5. 総合判断
総合判定: 中立(スコア 64.0)
総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。
判定根拠:
自社平均より低利回り
+ ROE10%以上の高収益
+ 3年連続増配
+ 利回り3%以上
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)
総合スコアは64.0点、判定は「中立」です。収益性スコア1.151、還元スコア1.116、割安スコア0.948。この3つを掛け合わせた基礎スコアは1.111でした。加点の材料は四つあります。ROE10%以上の高収益、3年連続増配、利回り3%以上、そしてDOE2%以上かつ業種平均以上という還元姿勢の良さです。注意点として記録されている項目はありません。
判定根拠は「自社平均より低利回り」。加点の多さと引き換えに、今の株価水準では自社の過去と比べた利回りの魅力が薄れている、というのがスコアリングの見立てです。私はこの2つの見方を両方とも尊重したいと思います。収益力と還元姿勢は評価できる。ただ、今の株価はその良さをある程度織り込んでいる。
配当の記録を振り返ると、連続増配は3年、非減配も3年です。直近の減配は2023年でした。26年分のデータの中では、まだ日が浅い実績です。※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
配当性向は前年比で72.8ポイントという大きな変化を見せています。112.4%から39.61%への急落は、前期の一時的な利益の落ち込みが解消された結果です。異常値として検出されたこの動きの背景には、EPSが44.48円から191.87円へ急伸した一年分の利益急増があります。配当そのものは減っていませんが、利益のブレが大きい銘柄だという点は、押さえておく必要があります。
6. よくある質問
トーエネックの株価は割安ですか、割高ですか?
配当利回りは3.51%で、過去5年平均の4.79%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。
同社は何年連続で増配していますか?
3年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また3年間、配当を減らしていません。
同社の配当性向はどのくらいですか?
配当性向は約40%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。
同社は過去に減配したことがありますか?
直近の減配は2023年で、それ以降は減配していません。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

