【高配当】キヤノン(7751)利回り3.72%・連続増配株は今買い?配当分析

用語の解説(クリックで開く)
配当利回り
直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
配当性向
配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。50%前後が一般的。80%超は持続性に注意。
PER
株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
PBR
株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
ROE
当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。
DOE
配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。自己資本に対する還元の厚さ。
自社利回り比(sy)
現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1未満は株価上昇で利回りが相対的に低下。
連続増配
分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。

1. 企業概要

カメラの名門から、医療・半導体へ。変貌するキヤノンは、高利回り3.72%という魅力も併せ持ちます。全体像から見ていきましょう。

項目
銘柄コード 7751
業種 電気機器
配当利回り(株価ベース) 3.72%
1株配当(最新期・分割調整済) 155.00円
総合判定 中立
総合スコア 66.6
連続増配 4年
非減配 4年
配当性向 43.54%
PER / PBR 12.60 / 1.16
ROE 9.66%

キヤノンは、カメラ・事務機(複合機)で世界的な地位を築いた精密機器の名門です。近年は成熟したこれらの事業に加え、メディカル(医療機器)や半導体・FPD露光装置、ネットワークカメラといった成長分野へと事業構造の転換を進めています。伝統の技術力を土台に、新たな柱を育てる——老舗が見せる、静かで着実な変革の途上にあります。

2. 配当の魅力

利回りと配当の歩みを、表とグラフで確認します。コロナ禍での減配と、その後の復配・増配のドラマに注目してください。

期間 最大 平均 最小
5年 5.44% 4.02% 3.15%
3年 4.52% 3.70% 3.15%
1年 4.06% 3.60% 3.20%
現在 3.72%
会計年度 1株配当(分割調整済) 配当性向 EPS
2016年3月期 150.00円 108.96% 138円
2017年3月期 150.00円 71.79% 209円
2018年3月期 160.00円 68.43% 234円
2019年3月期 160.00円 137.00% 117円
2020年3月期 160.00円 100.79% 159円
2021年3月期 80.00円 48.70% 164円
2022年3月期 100.00円 50.69% 197円
2023年3月期 120.00円 52.99% 226円
2024年3月期 140.00円 93.64% 150円
2025年3月期 155.00円 43.54% 356円

※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。

現在の利回りは3.72%と、本レポートでも高い部類に入ります。配当の歩みには物語があります——2020年、コロナ禍で1株配当を160円から80円へと減配。しかしそこから100円、120円、140円、155円と、4年かけて着実に元の水準近くまで復配・増配を果たしました。配当性向は43.5%と健全で、一度は下げても必ず戻す——その回復力こそ、キヤノンの株主還元姿勢の真価です。

3. 業績と財務の安定性

その配当を支える収益力と、堅実な財務を見ていきます。

指標
ROE 9.66%
ROA 5.41%
自己資本比率 56.92%
EPS / BPS 367 / 3975
収益性スコア 1.26
還元スコア 1.24
割安スコア 0.48

ROE9.7%、ROA5.41%と、安定した収益性を維持しています。自己資本比率は56.9%と財務は健全で、EPSは367円。成熟事業が生む安定キャッシュフローを、医療・半導体といった成長分野へ振り向ける——この事業ポートフォリオの転換が着実に進めば、収益性のさらなる底上げも期待できます。

4. 割安度(買い時か)

PERは12.6倍、PBRは1.16倍と、資産面でも利益面でも割安感のある評価です。自社利回り比は0.76で、現在の利回りは自社の過去水準にやや近く、極端な割高ではありません。低PBR・高利回りという、バリュー株らしい数字がそろっています。

過去5年の配当利回りのレンジから、株価の買い時・売り時の目安を機械的に示したものです(配当が今の水準を保つ前提の簡易ガイドで、業績変化は織り込みません)。

区分 株価水準(対応利回り)
現在株価 4304円(利回り3.72%)
買い目安(5年平均利回り) 3980円(利回り4.02%)
強い買い目安(5年最高利回り) 2941円(利回り5.44%)
売り目安(5年最低利回り) 5079円(利回り3.15%)

現在株価は買い目安(3980円)と売り目安(5079円)の間にある中立圏です。買い目安まではあと約7.5%の下落余地。利回りの妙味を重視するなら、買い目安への接近を待つ判断も理にかないます。

5. 総合判断

総合判定: 中立(スコア 66.6)

明確な買いシグナルも売りシグナルも弱く、現状維持・様子見が妥当な水準です。利回りだけでなく財務・増配記録を総合して判断してください。

判定根拠: 自社平均より低利回り

総合スコアは66.6ですが、利回り3.72%・低PBR1.16倍・4年連続増配と、バリューと高配当を両立した堅実な配当株です。判定は「中立」ですが、コロナ減配からきっちり復配を果たした回復力と、医療・半導体への構造転換という将来の芽を思えば、インカムを重視する投資家にとって検討に値する一社。派手さはなくとも、「下げても戻す」信頼感が光る銘柄です。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。


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