7203 トヨタ自動車
中立- 配当利回り
- 3.08%
- 配当性向
- 32%
- DOE
- 3.19%
- 総合スコア
- 63.1pt
用語の解説(クリックで開く)
- 配当利回り
- 直近1年の配当金合計 ÷ 現在株価 × 100(%)。高いほどインカムが厚い目安。
- 配当性向
- 配当金 ÷ 当期純利益 × 100(%)。30〜50%が安心ゾーン。80%超は持続性に注意。
- PER
- 株価 ÷ 1株利益。低いほど利益に対し割安とされる(業種差あり)。
- PBR
- 株価 ÷ 1株純資産。1倍割れは資産に対し割安の目安(業種差あり)。
- ROE
- 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)。資本効率の指標。10%以上なら優良の目安。
- ROA
- 当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)。会社全体の資産効率。
- DOE
- 配当金 ÷ 自己資本 × 100(%)。利益より変動しにくい自己資本が分母なので、配当の安定方針が読み取れる。日本企業はおおむね2〜4%、中央値は3%前後。
- 自社利回り比(sy)
- 現在利回り ÷ 過去5年平均利回り。1超なら自社の過去より割安な水準。
- 連続増配
- 分割調整済み配当が前年比で増えた年数。同額維持は非減配として別途カウント。
- 非減配
- 配当を減らしていない年数(増配または同額維持)。長いほど配当が安定。
- 自己資本
- 会社の資産のうち返済不要な株主のお金。純資産ともいう。
- 自己資本比率
- 自己資本 ÷ 総資産 × 100(%)。高いほど借金依存が低く財務が頑丈。
- フリーキャッシュフロー
- 本業で稼いだ現金から投資を引いた残り。配当の原資。マイナス続きは要注意。
- 時価総額
- 株価 × 発行済株式数。会社の市場価値。大きいほど値動きが安定しやすい。
- EPS
- 1株あたり利益。配当の元手。EPSが伸びれば増配余地も広がる。
- BPS
- 1株あたり純資産。会社の解散価値の目安。
- 営業利益率
- 営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)。本業の稼ぐ力。
- 5年平均利回り水準
- 配当利回りが過去5年平均に一致する株価。今の株価がこれより下なら、利回りは5年平均より高い。
- 5年最低利回り水準
- 配当利回りが過去5年の最低まで下がる株価。今の株価がこれより上なら、利回りは5年で最も低い側。
- 減配
- 配当を前年より減らすこと。配当株投資では最も避けたいイベント。
1. 企業概要
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 銘柄コード | 7203 |
| 業種 | 輸送用機器 |
| 配当利回り(株価ベース) | 3.08% |
| 1株配当(最新期・分割調整済) | 95.00円 |
| 総合判定 | 中立 |
| 総合スコア | 63.1 |
| 連続増配 | 6年 |
| 非減配 | 16年 |
| 配当性向 | 32.18% |
| PER / PBR | 10.70 / 1.03 |
| ROE | 10.15% |
| DOE(株主資本配当率) | 3.19%(業種中央値 2.15%) |
企業概要
トヨタ自動車は輸送用機器セクターの中核を担う企業です。2026年3月期の実績で見ると、ROEは10.15%。業種中央値の6.09%を大きく上回ります。ROAも3.65%あり、資産効率の面でも業種中央値3.33%を上回る水準です。
営業利益率は7.43%。自動車という薄利になりがちな業態の中で、この水準を維持している点は評価できます。1株当たり利益(EPS)は295.25円、1株当たり純資産(BPS)は3,062.82円。時価総額はおよそ49.9兆円に達し、東証プライムでも屈指の規模を持つ銘柄です。
配当性向は32.18%。稼いだ利益の3割程度を株主還元に回し、残りを内部留保や投資に振り向ける構図です。売上高成長率は5.51%とプラス圏を維持する一方、EPS成長率は-17.9%とマイナスに転じています。前期の利益水準が高かった反動とも読めますが、単年の数字だけで判断せず、複数年の推移を追う姿勢が要ります。
スコアリング上の総合判定は「中立」(総合スコア63.1)。ROE10%以上の高収益、利回り3%以上、DOEが業種平均を上回る還元姿勢の良さなどが加点材料として挙げられています。私はこの銘柄を、割安感より収益力と還元の安定性で語るべき銘柄だと見ています。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
2. 配当の魅力
| 期間 | 最大 | 平均 | 最小 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 4.54% | 3.23% | 2.09% |
| 3年 | 4.32% | 3.18% | 2.09% |
| 1年 | 3.54% | 3.07% | 2.44% |
| 現在 | 3.08% | — | — |
| 会計年度 | 1株配当 (分割調整済) | 配当性向 | EPS |
|---|---|---|---|
| 17/03 | 42.00円 | 34.68% | 121円 |
| 18/03 | 44.00円 | 26.13% | 168円 |
| 19/03 | 44.00円 | 33.82% | 130円 |
| 20/03 | 44.00円 | 151.21% | 29円 |
| 21/03 | 48.00円 | 29.88% | 161円 |
| 22/03 | 52.00円 | 72.11% | 72円 |
| 23/03 | 60.00円 | 33.43% | 179円 |
| 24/03 | 75.00円 | 20.50% | 366円 |
| 25/03 | 90.00円 | 25.03% | 360円 |
| 26/03 | 95.00円 | 32.18% | 295円 |
DOEで見る減配しにくさ
DOEは配当÷自己資本。利益は年ごとにブレます。でも自己資本はそう簡単には減りません。だからDOEが高い会社ほど、業績が少し傾いても配当を保ちます。
この会社のDOEは3.19%。全国の中央値3%を超え、業種中央値は2.15%も上回ります。自己資本にしっかり配当を回す会社です。少しくらい業績が落ちても、配当はそう簡単に減りません。
配当利回りの推移を月次で追ったグラフです。線が5年平均線を上回れば株価が相対的に割安、下回れば株価が上がって利回りが縮んでいる局面と読めます。トヨタの現在値3.08%は5年平均3.23%をわずかに下回っており、直近は株価がやや優勢な局面です。
5年・3年・1年それぞれの最大・平均・最小利回りを棒グラフで比べたものです。期間が短くなるほど直近の相場環境が反映されます。トヨタは1年平均3.07%が5年平均3.23%よりわずかに低く、株価が緩やかに切り上がってきたことがうかがえます。
年度ごとの配当金額(分割調整済み)を棒グラフで並べたものです。棒が右肩上がりに伸びていれば、増配が続いていることを示します。トヨタは6年連続で増配しており、2021年度の48円から2026年度予想の95円まで、ほぼ倍に伸びています。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
配当の魅力(利回り推移・連続増配/非減配)
現在の配当利回りは3.08%です。5年平均の3.23%よりわずかに低い水準にあります。株価が上昇し、利回りが相対的に薄まっている局面と読めます。過去5年のレンジで見ると、最高4.54%、最低2.09%。今の水準はレンジの中間よりやや下寄りです。
連続増配は6年。非減配(減配しない年数)は16年続いています。最後に減配したのは2010年、27年分のデータの中での出来事です。あなたがこの銘柄を長期保有する前提で見るなら、直近の増配実績よりも、この16年という非減配の継続年数の方が参考になるはずです。
DOE(株主資本配当率)は3.19%。業種中央値の2.15%を上回り、全国的な目安とされる2〜4%のレンジ、その中央値3%前後という水準と比べても遜色ありません。利益が変動しても株主資本を基準に配当を決める姿勢が強い企業ほど、DOEは安定します。トヨタのこの数値は、その姿勢の表れです。
配当性向は32.18%。利益の3割強を配当に回し、残りを内部留保に回す構図です。無理のない範囲で還元を続けている、と数字は語っています。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
3. 業績と財務の安定性
| 指標 | 値 |
|---|---|
| ROE | 10.15% |
| ROA | 3.65% |
| DOE | 3.19% |
| 自己資本比率 | 37.83% |
| EPS / BPS | 295 / 3063 |
| 収益性スコア | 1.39 |
| 還元スコア | 1.24 |
| 割安スコア | 1.55 |
業績と財務の安定性
ROEは10.15%。業種中央値6.09%のおよそ1.7倍です。ROAも3.65%あり、業種中央値3.33%をわずかに上回ります。資本効率、資産効率のいずれも業種平均より高い水準を保っています。
営業利益率は7.43%。業種中央値5.31%より2ポイントほど高く、稼ぐ力に厚みがあります。自己資本比率は37.83%。フリーキャッシュフローは約3兆9,526億円と巨額で、事業から生み出す現金の厚みが財務の土台を支えています。
一方でEPS成長率は-17.9%とマイナスです。売上高成長率は5.51%とプラスを維持しているので、増収の裏で利益率か特別要因が効いた可能性があります。単年の利益変動は自動車業界では珍しくありません。原材料価格や為替、販売台数の変動が利益に直接跳ね返るからです。
PBRは1.03倍。業種中央値0.665倍より高く、市場は解散価値以上の評価を与えています。収益性の高さが株価評価に反映されている、と読める数字です。配当性向は32.18%で、利益成長が鈍る局面でも配当を維持できる余地は残されています。
4. 割安度
割安度
PERは10.7倍。PBRは1.03倍で、業種中央値0.665倍よりむしろ高く、単純な指標の組み合わせだけでは「安い」と言い切れません。収益性の高さが評価に織り込まれている、と見るのが自然です。
配当利回りは3.08%。5年平均3.23%、3年平均3.18%のいずれよりも低く、1年平均3.07%とはほぼ同水準です。過去のレンジで見ると、利回りは中間からやや低めの位置にあります。株価が上昇し、利回りが縮んだ結果と読めます。
自社の過去利回りとの比較では、現在の利回りは平均の0.95倍。スコアリング上の「割安感が乏しい」という判定根拠は、この数字が裏付けています。時価総額はおよそ49.9兆円。規模の大きさゆえに、株価の変動要因も業績だけでなく為替や市況の影響を受けやすい点は押さえておきたいところです。
総合スコアは63.1で、判定は「中立」。割安さを主張する局面ではなく、収益力と還元姿勢を評価しつつ、価格面では過熱も割安もしていない、という位置づけです。
過去5年の配当利回りレンジを、株価の水準に置き換えたものです。いまの株価がそのレンジのどこにあるかを示します。前提は「配当が今の水準を保つこと」で、業績の変化は織り込んでいません。売買を推奨するものではありません。
| 区分 | 株価水準(対応利回り) |
|---|---|
| 現在株価 | 3082円(利回り3.08%) |
| 5年平均利回りに戻る株価 | 2941円(利回り3.23%) |
| 5年最高利回り時の株価 | 2092円(利回り4.54%) |
| 5年最低利回り時の株価 | 4546円(利回り2.09%) |
いまの株価は2941円(5年平均利回り水準)と4546円(5年最低利回り水準)のあいだにあります。利回りが5年平均に戻るには、株価が約4.6%下がる計算です。
過去の利回りレンジをもとに、株価水準の目安を示したグラフです。現在の株価3,082円は、5年平均利回り水準の2,941円と5年最低利回り水準の4,546円の間にあり、過去のレンジの内側に位置します。売買を推奨するものではなく、あくまで過去水準との比較材料です。
5. 総合判断
総合判定: 中立(スコア 63.1)
総合スコアは中位です。株価は自社の過去利回りレンジのなかほどにあります。利回り・財務・増配記録を合わせて確認してください。
判定根拠:
割安感が乏しい/自社平均より低利回り
+ ROE10%以上の高収益
+ 5年連続増配
+ 利回り3%以上
+ DOE2%以上かつ業種平均以上(還元姿勢良好)
総合判断
総合スコアは63.1、判定は「中立」です。内訳を見ると、収益性スコア1.387、還元スコア1.243、割安スコア1.551。3つの軸のうち、割安スコアが最も高く出ています。数字だけを見ると割安に傾いているようですが、判定根拠には「割安感が乏しい」ともあります。自社利回り比が0.95、つまり自社の過去平均より今の利回りが低いことが、この評価を押し下げています。
加点材料は4つ。ROE10%以上の高収益、6年連続増配、利回り3%以上、DOEが2%以上かつ業種平均以上という還元姿勢の良さです。注意材料は特に挙げられていません。異常値の検知もなく、決算数値に不自然な歪みは見当たりません。
私が着目するのは、非減配16年という継続性です。最後に減配したのは2010年。世界的な需要縮小期にあたります。それ以降、27年分のデータの中で一度も配当を切り下げていません。景気循環の波を経ても配当を守り抜いてきた実績は、単年の数字より重みがあります。
一方で、EPS成長率がマイナスに転じている局面での利回り3.08%という水準は、過去平均と比べて割安ではありません。投資判断のタイミングを測る材料としてではなく、収益基盤と還元姿勢の安定度を測る材料として、この銘柄を見るのが妥当です。基礎スコア1.062、複合スコア1.262という数字は、平均的な銘柄からやや上振れた位置づけを示しています。
※連続増配・非減配の年数は自動算出値です。重要な投資判断の前には、企業のIR資料での確認を推奨します。
6. よくある質問
トヨタ自動車の株価は割安ですか、割高ですか?
配当利回りは3.08%で、過去5年平均の3.23%を下回る水準です。総合スコアによる区分は「中立」です。売買を推奨するものではありません。
同社は何年連続で増配していますか?
6年連続で増配しています(株式分割調整後の1株配当ベース)。また16年間、配当を減らしていません。
同社の配当性向はどのくらいですか?
配当性向は約32%です。一般に30〜50%が無理のない理想帯とされます。
同社は過去に減配したことがありますか?
直近の減配は2010年で、それ以降は減配していません。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。
